病院の選び方 Question2:最初はやっぱり急性期?? 病院種別で見る、特徴と適性

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最初はやっぱり急性期?
病院種別で見る、特徴と適性

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「どんな看護師になりたいか」で変わってくる、あなたの適性病院

「○○さん急変です!」
こんな緊迫した場面でも冷静かつ的確に対応する看護師になりたい、学生の皆さんが考えるナース像を聞くとよくこのような答えを耳にします。Q1で考えた皆さんがなりたい看護師像を叶えられる職場はどんなところでしょうか。

20代看護師の90%以上が病院で勤務しているという厚生労働省の調査結果からもわかるように、臨床の基本となる病院で経験をしたいと考える看護師が多い現状がうかがえます。しかし「病院」と言っても1,000床を超える大病院から19床以下の診療所まで様々な種類に分類されます。また、病院に求められる役割がそれぞれ異なるので、病院の種類を把握しておくことも必要です。どの病院でスタートを切るかは今後の看護師人生に少なからず影響を与えるものですから、自分の目標に合った病院を慎重に選びたいものです。

20代看護師90%以上が病院で勤務

就職病院を考える上で大切なのは、自分がどんな看護師になりたいのか、というビジョンを持っていることです。それによって適性病院が異なってくるからです。大学病院は研究・教育機関でもあるので、最先端の治療に携われることが魅力のひとつといえます。治療法を求めて全国から集まる難病や特定疾患など、一般的に看ることが少ない患者さんや重症度の高い患者さんの看護実践を経験できます。

公的病院・総合病院は地域の急性期医療を担っており、一般的な疾患・治療・技術の習得が経験できます。ジェネラリストを目指している方に向いているといえるでしょう。

また、小児科・精神科等では単科の専門病院もあります。「新卒で小児科専門病院に就職していいのか?まずは成人看護を経験してからがいいのではないか?」という悩みを持つ学生の声をよく聞きます。どちらの選択肢も正しい、というのが答えです。

小児・精神などの単科、公的病院・総合病院、どちらも正解!

明確に深めたい分野が決まっているのであれば、初めからそこに携わり専門性を高めていくこともよいと思いますし、成人看護を理解した上で小児看護に進んでも遅いということはありません。すべての経験はプラスに働き、次のフィールドでの看護師としての自分を高めてくれると考えています。

「とりあえず大学病院だから安心」という安易な理由ではなく、なぜそこで働きたいのか、そこで働くことでどんな看護師を目指せるのかをしっかりと考えて病院選択にのぞんでみてください。

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インタビュアー

高山真由子(看護師・保健師・看護ジャーナリスト)

看護短大・大学編入学を経て、早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了(ジャーナリズム修士)。病院、在宅、行政・学校・産業保健、教育機関、イベント救護など、幅広い臨床経験を持つ。並行して看護ライターとしての活動も広げ、ダンス留学、自転車ロードレース選手生活も経験。現在は医療系web編集者として、メディアの立場から看護の発展にたずさわる1児の母。

高山真由子(看護師・保健師・看護ジャーナリスト)