看護人生 楽しんでナンボ! 〜ナース真由子の痛快キャリアエッセイ〜

看護師は病院やクリニックだけが生きる道? いやいや、看護師の活躍の場は年々広がってきています。今後ますます広がるであろう看護のかかわり方について、どんな可能性があるのか、具体例を紹介しながらお話していきたいと思います。

vol.25 自分の道は自分が作る

まさかの連続で今がある

いよいよこのコラムも最終回を迎えました。ちょっと変わった私の看護師・保健師としてのキャリアのほか、vol.16では保健師から一転大学教員を目指す相馬さん、vol.24では助産師の浅田さんのキャリアをお伝えしてきましたが、みなさんはどんな印象を持ちましたか? 臨床の現場で看護師として働き続ける人、看護以外の分野で働く人、母となり子育てを楽しんでいる人、教員の道を選んだ人、仕事と育児を両立する人…。「看護師」というライセンスは同じでも、1人として同じ道を歩む人はいません。それは看護師に限らず働く人すべてに共通することだと思います。

私自身いったいどこに向かっているのか、実は今でも迷っています。10年後も今のようなフリーランスな働き方を続けられるのだろうか? それはきっと難しいでしょう。これまでの経験をふまえた上での着地点をみつけていく時期にさしかかっているのです。

次なる可能性を探るべく、この秋は再び学生の実習指導にチャレンジする予定です。そこで手応えを感じることができたら行動に移してみようかと思っています。「教員やるなら博士をとっておくべきよ」というアドバイスを大先輩からいただいたので、またしても論文地獄の生活が始まるかもしれません。自転車選手ももうちょっとやりたいし、まだ見ぬ産業保健や学校保健を経験したい気持ちもある…。もしかしたら学生の時に掲げた最初の目標通り師長になっているかもしれません。

学生の頃、留学や進学は「私の人生でありえないこと」だと思っていました。しかし、それらを経験した事実から考えると、今の私からは縁遠そうな、師長になることだって十分にありえるのです。

「友達と一緒だから」は本当に幸せ? あなたの道はどっち

そう、学生時代はこんなキャリアを歩む自分の姿はまったく予想していませんでした。それだけ変化したのもこの10年でナースの居場所が増えたからだと感じています。

みなさんも数年後には看護師・保健師・助産師いずれかのキャリアをスタートさせることになりますが、今どんな将来像を思い浮かべていますか? こんな人になりたいというロールモデルになる人はいますか? 正解がないのが難しさでもあり楽しさでもあります。だからこそ悩みを抱えるんですよね。

「友達もここに就職するから」という理由で就職先を決めるのではなく、仮に友達と一緒の病院に就職するとしても、そこで働きたい明確な目的を自分の中で1つでも持っておくことが重要です。そうでないと、「友達が辞めるから私も辞める」という事態になりかねません。そういう退職は、本当に自分のためになるのでしょうか?

ナースの未来は無限大

結婚や出産など、今後起こる大きなイベントでライフスタイルが変化し、それに伴って働き方を変えたり、一旦仕事から離れたりする時期があるかもしれません。現場にいることだけがキャリアになるのではなく、子育てや留学・進学、資格に挑戦することなどもキャリアを充実させるための大きな要素です。また、疲れたらちょっと休んでエネルギーを蓄えることだって大切。再スタートするにも大きなパワーがいりますからね。そこから仕事に戻った時、これまでと違う視点で見えてくるものがたくさんあると思います。

忙しい中でも日々訪れる出会いやチャンスを逃さない感覚を、仕事の五感と同様に磨き、自分だけしか歩めないキャリアを築いていってもらえたらと思います。そういった感覚を養うことは、就職してからではなく実は学生のときから始まっているんですよ。そのためにも感性豊かな学生時代を過ごしてくださいね。

みなさんが素敵なスタートをきれますように! お付き合いいただきありがとうございました。

プロフィール

高山真由子(看護師・保健師・看護ジャーナリスト)

「人生楽しんでナンボ」をテーマに生きる12年目のナース。都内看護短大卒業・東海大学編入学を経て、早稲田大学大学院政治学研究科在学中。「看護ジャーナリズム」の確立を目指すと共に,これまでの経験を活かし看護ジャーナリストとして本格的に始動。現在フリーの看護師として様々な医療現場に勤務しながら、看護・医療に関する取材も精力的に行っている。また、NYダンス留学・自転車ロードレースへの出場など、その活躍の場は看護のみにとどまらない。