実習悩み相談室 こんな時、あなたならどう考える?

看護学生にとって自分の看護観を形作る重要な時間が「看護実習」。
とくに臨地実習では誰もが苦労や挫折を経験するようです。

この連載は実習での起こったトラブルとその対処方法を紹介します。
いま、この記事を読んでいるあなたならどう考えますか?たくさんの意見の中から自分なりの看護を考えてみましょう。

対患者さん編 CASE8 話をしようとしても、患者さんが目を合わせてくれない…たまご(大学4年生)

話をしようとしても、患者さんが目を合わせてくれない…

実習で受け持ったある患者さんとコミュニケーションがうまく取れませんでした。

その患者さんは、検温が終わった後にお話ししようとすると、すぐに本を読み始めたり携帯電話をいじったりします。

私が「今お話ししてもいいですか?」と聞くと「いいですよ」と言ってくれるんですが、本を読むのをやめてくれません。なので、「何の本を読んでるんですか?」と聞いてみたのですが「なんだろうねー」と言われました。「読書がお好きなんですか?」と聞いても「そんなことないよ」と言われ、困ってしまいました。

それからは検温と最低限のこと(食事摂取量や睡眠状況など)だけ聞いて退室するようになりました。

先生や看護師さんがいると読書をやめて目を見て笑顔でお話しています。私にだけそのような態度を取るので、私のことが嫌い・迷惑だったのかな…と感じてしまいました。

わたしは今までの実習でコミュニケーションに困ったことはなく、むしろ先生からもコミュニケーション能力があると褒められてきました。なのでこのような患者さんを受け持って戸惑いを感じたとともに勉強になったとも感じています。

しかし、どのような接し方をしていけばよかったのかずっと考えていますが、なかなか答えが見つかりません…。

どうやって乗り切ったか

空気を読みながら関わってみては?という結論に至りました

カンファレンスでも話し合ったのですが、私には本音を言わないだけで、本当は読書が好きな人なのかもしれない。空気を読みながら関わってみては?という結論に至りました。

ただ、その方は経過が良く、受け持って3日くらいで退院してしまったのでそれ以上関わることができませんでした。

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みんなのつぶやき

がんばれ!

空気を読みながら、という結論もまた介入するうえで難しそうですね(>−<;)むしろ受け持ち看護師さんに患者さんはどういう方か、普段の過ごし方を聞いて参考にするのもいいかもしれませんでしたね。決して嫌いとかではないと思いますよ!

最低限のことだけ聞くのではなく、話しかける。返事がないとつらいけれど、「そばに居続ける」ことで距離が近くなる場合もありました。

コミュニケーションがうまくいかないと、焦りますよね。すごくわかります。でも、病院という場が特殊なだけで、日常生活に戻るとそういう人って多いと思います。いろいろな人がいるため余り後悔しなくては良いのでは。他の人だと話しているというのは、もしかしたら、学生だから話ずらいという理由があったのかもしれません。実習という短い期間なのでしかたないと思いますよ。

どんな患者さんでも、時間をかけて関わっていくことが大切だと思う

バイタルなどをはかってケアを通じて関係をきずいていけばいいと思う。

実習本当にお疲れ様でした。実習で受け持ち患者さんが決まり、患者さんとの関係を築く第一歩が“コミュケーション”。受け持ち患者さんの情報は、看護記録からだけでなく、コミュケーションから情報を得なければいけないことが沢山あります。そして患者さんの言葉にはたくさんの想いが含まれています。

患者さんにも色々なタイプの方がいらっしゃいます。依存心の高い方、意欲的な方、頑固な方、無口な方…いろいろです。いろいろな人がいるので、受け持ち学生さんが付き添うことによって、潜在的にあるものが結果的に良い形になったり、悪くなったりもしますよね。その患者さんの性格や状況を把握し、ケースバイケースでコミュケーションを広げるのも止めるのも看護技術のひとつです。

今回たまごさんが受け持たせていただいた患者さんは自分の時間を大切にしたい方だったのかもしれませんね。医療的なことは医療的なこととして、プライベートに関する趣味や背景などは「ここからは自分のライン」と線引きしていたのかもしれません。だから、たまごさんのことを嫌い・迷惑とは思っていなかったと思いますよ。

しかし、関わりを深いものにしようと心を開き、今までの実習でコミュケーション能力を評価されていた分、悔しく寂しい気持ちになってしまいましたね。でも無理に会話を広げようとしたり、一人で話し出したり、その状況と患者さんの心情を読めずに居座るよりは、その場を離れたほうが良かったと思います。

看護学生は患者さんを通じて「勉強をさせてもらっている身」。だから時に、理不尽な思いをすることもたくさんあります。さらに、臨床に出ればもっといろいろなタイプの患者さんと出会うことになります。患者さんの発言、態度に嫌な思いをすることだって正直たくさんあります(笑)。でも私も、その時々の状況、関わり方を自分で振り返ることが大切だといつも思っています。人間対人間の仕事です。独りよがりになっていなかったか、自分の態度、言葉(口調)はどうだったかなど、振り返ることでまた新しい関わり方も見えてきますよ。

これからの実習も頑張ってくださいね。応援しています。

プロフィール

ナースいぶき

南国出身。看護学生時代は学費捻出のため、バイトに明け暮れる毎日。 (恥ずかしながら追試が多かった…(^_^;))
就職後、内科、循環器など、数々の科を経験。現在、仮面ライダーにハマっている夫、泣き虫な4歳の息子、おてんばな2歳の娘、おばあちゃん猫(♀)と暮しながら育児とナース、医療ライター業をこなすパワフルアラフォー。

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