実習悩み相談室 こんな時、あなたならどう考える?

看護学生にとって自分の看護観を形作る重要な時間が「看護実習」。
とくに臨地実習では誰もが苦労や挫折を経験するようです。

この連載は実習での起こったトラブルとその対処方法を紹介します。
いま、この記事を読んでいるあなたならどう考えますか?たくさんの意見の中から自分なりの看護を考えてみましょう。

対患者さん編 CASE2 患者さんに合わせたつもりなのに、クレームを言われてしまったらいむ(専門学校2年生)

患者さんの言葉を信じてたんだけど…

私が受け持った患者さんは当初からコミュニケーションが取れにくく、「うまくやれるかな…」と不安がありました。ですが次第に患者さんの方から話しかけてくださるようになり、安心していた矢先、事件がおきました。

その日の患者さんは多弁で、ずっと話していました。内容は主に看護師への不満…。でも黙って聞いていたのですが、次の日実習に出たらいきなり担当を外されてしまいました。患者さんが看護師に「疲れているのに学生が1時間も話した。どっかいってくれればいいのに!!」とクレームをしたそうなのです。

実はその時に患者さんから「どうしても頭を洗ってほしい!!」と嘆願されたので、話を聞いた後、洗髪をしました。そのため前日に作った計画立案は何一つ実行できず、その日は患者さんの話と洗髪しかできませんでした。患者さんは私の事を嫌いだったのかな。

本当は指導の先生は私を「担当から外すつもりはなかった」と言っていました。患者さんは看護師から「たくさん話していらっしゃいましたが、体調どうですか?」って聞かれて答えただけなんだそうです。患者さんと看護師の間で、どの様な話があり、どんな経緯で担当を外されてしまう事になったのか、真相が判りません。

師長にも怒られ、必死で準備してきた計画も実施できず、くやしくてくやしくて…。患者さんも看護師も信じられません。

どうやって乗り切ったか

反省しました…

反省しました。患者さんの話を鵜呑みにしたばっかりに起こった事なので…。グループメンバーに話し、一緒に考え、泣いてくれました。

担当が変ってしまい、まともな記録も書けなかったけど「いい勉強になった!」って思うようにして気持ちを切り替え、何とか次へ進みました。同じ様な事を繰り返さないよう、患者さんや看護師の顔色を伺いつつ、コミュニケーションを図ってます。

多くの考えが挙がるとより参考になる! 匿名でつぶやいてみよう!(200文字以内)

みんなのつぶやき

あなたは、話に耳を傾け、患者の希望に沿った洗髪をしたわけですよね。実習って計画が全てではありません。あなたの行動は素晴らしいと感じます。看護師になってからはカルテ上の指示に沿ってケアを行うので患者を想って動くことが少なくなってしまいます。だから自信持ってくださいね。悔しい気持ちは、あなたが実習に真剣に取り組んでいるからこそ。患者さん第1でお互い頑張りましょうね。

看護計画を何一つ実行できなかった、という考えが患者主体でなく自分主体。患者さんは学生の計画のために1日を過ごすのではない。

一生懸命お話を聞いてあげたのに、悔しいですね。でも一緒に泣いてくれる仲間がいて幸せですね。

1時間は長いですね。やっぱり、患者の表情をしっかり見て、時間配分を考えながらコミュニケーションをとることが大事だと思います。

あらかじめ患者さんと会話を始める前に、「20分程度」などと時間の設定を設けたら良いのではないかと思いました。もちろん時間前でも患者さんの様子をみながら切り上げたりする観察力も重要だと思います。

計画立案が実行できなくてもよいと思います。臨機応変にされていてよいと思いました。患者さんに寄り添った看護をされたのではないかと感じました。今回は納得のいかない結果になってしまったのかと思いますが、らいむさん頑張って下さいね。

らいむさんは、前日に作った計画立案は何一つ実行できず、とおっしゃっていますが、私は逆に、患者さんの要望・ペースに合わせたことは、凄いと思います。私は、実習計画を完璧にこなそうとして、患者さんのペースなど全く考えなかったことがあります。それは、本当の意味での看護援助ではなく、自己満足でした。患者さんは、とても嫌そうな顔をしていました。反省するばかりです。

実習お疲れ様です。うーん…それは大変な実習でしたね。よく乗り切りましたね。

通常、性格的、疾患的、病状的に無理も問題もない患者さんが受け持ち候補としてあがり、事前に患者さんの了解を得てから学生さんの受け持ちの有無が決まるものです。病棟の学生指導者さんが割り振りする場合もあれば、事前に指導の先生が病棟の学生指導者さんと話し合い、患者さんのタイプと学生のタイプを合わせて決定する場合もあります。患者様にも色んなタイプに方がいらっしゃいます。

「疾患発覚」と言う衝撃と不安。「入院」と言う生活の変化に加え、「治療」と言うプレッシャーはかなり大きなもの。そんな闘病生活の中で学生さんの介入は「頑張る活力」になる方もいれば、「放っておいてほしい」「面倒くさい」と思う方もいるでしょう。今回の件は、この患者様の心の闇から生まれた発言だったのでしょうか…。それとも…。真相は闇の中なのでしょうね…。

実習中、学生は本当に弱い立場です。確かな事も否定されたり、ちょっとした事で誤解されたり…。ビクビクすれば「しっかりしてない」と評価され、強気に出ると「生意気」と言われる。短い実習期間の中で「看護」が主体となり、どこか「自分」が追い付いてこなかったり…。悩みはじめるとキリがなく、難しいですよね。何ごとにも同じ事が言えますが、特に医療職では自分の発言、行動には責任が付きまとうもの。

これから看護を通して現場ではいろいろな事があると思います。自分を強く持っていなければ、くじけてしまう事も多々あると思います。それが真実なのであれば、自分の行動、発言には自信を持って言って良いと思いますよ。今回の事は苦い思い出になってしまうと思いますが、バネにして頑張ってくださいね。

プロフィール

ナースいぶき

南国出身。看護学生時代は学費捻出のため、バイトに明け暮れる毎日。 (恥ずかしながら追試が多かった…(^_^;))
就職後、内科、循環器など、数々の科を経験。現在、仮面ライダーにハマっている夫、泣き虫な4歳の息子、おてんばな2歳の娘、おばあちゃん猫(♀)と暮しながら育児とナース、医療ライター業をこなすパワフルアラフォー。

バックナンバー

対患者さん編
対看護師さん編
対チームメンバー編
その他編