看護職の仕事図鑑

手術室

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手術室ってどんな仕事?

手術室のイメージ

手術室看護というと特殊なイメージを持たれがちですが、看護師資格があれば誰でも配属される可能性がある部署です。手術室看護師の役割は、「器械出し看護」(直接介助)と「外回り看護」(間接介助)の2つに大きく分けられます。
器械出し看護では、手術の様子をうかがいながら執刀医が必要とする器械を素早く、かつ正確に手渡し、手術を直接的にサポートします。手術の進行は術式や患者さんの状態などにより左右されるため、いかなる状況にも対応できる冷静沈着な精神と、その裏付けとなる確かなスキルが求められるでしょう。また、器械そのものも日進月歩で進化しており、最新の知識を吸収し続ける姿勢も大切です。
外回り看護は器械出し以外の手術に関する看護業務全般のことで、医療機器の準備や温度調整、患者さんの体位変換や全身状態の確認、手術の記録などが含まれます。術前オリエンテーションや術後のケアを通して患者さんの不安を取り除くことも大切な仕事の一つです。
手術室勤務の看護師は、日勤のみで土日祝日は休みというケースも多く、比較的ワークライフバランスが確保しやすいと考えられます。ただし、緊急手術に備えてオンコールとなっている場合は、急な呼び出しに備えておかなければならず、完全に気を抜くことはできません。
手術室では緊張状態のまま長時間立ちっぱなしでいることも多く、身体的にも精神的にも負担の大きな現場です。一方で、特定の診療科に限定されない知識や、チームワークよく手術を終えられたときの充実感など、手術室看護師だからこそ得られるものも少なくないでしょう。

実際に手術室で働いている人の声

Good

自分なりに勉強してきた解剖生理学などの知識をさらに深め、術前から術後まで一連の流れをしっかり理解できるようになると、おもしろさが違ってくると思います。
(34歳、大学病院勤務)

「次はこれだろう」と予想して準備しておいた器械を指示され、あわてずスムーズに医師へ手渡せたとき、ちょっとした満足感があります。
(35歳、大学病院勤務)

信頼している医師が「手術に付いてほしい看護師」として私の名前を挙げてくれていたことを知り、この分野を極めていこうという決心ができました。
(30歳、市中病院勤務)

No Good

手術室に配属されたばかりのころは器械出しにもたつくことが多く、医師にはあきれられてばかり。要領の悪い自分が嫌いになりそうでした。
(31歳、市中病院勤務)

病棟看護師ほど密な関わりができないため、術後に患者さんの病室を訪問しても一瞬「誰?」という表情をされ、少しがっかりすることがあります。
(27歳、大学病院勤務)

手術室に向いている人

  • 医師の思考を先読みしてスムーズな手術介助を行うため、常に勉強を怠らない
  • 患者さんの生死に直結するというプレッシャーに打ち勝ち、冷静な状況判断ができる人
  • 緊迫した状況にあっても、患者さん中心の看護を実現しようとする気概のある人

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