守口敬仁会病院

先輩情報

• 看護師を目指した理由や、貴院を志望した動機、入職を決めた理由を教えてください。
• 現在の仕事内容と、その仕事のやりがいについて教えてください。
• 今後の目標や将来の夢を教えてください、また、学生の皆さんへのメッセージもお願いします。

看護師を目指した理由や、貴院を志望した動機、入職を決めた理由を教えてください。

母が看護師だったこともあり、子どもの頃からずっと、いつかは看護師になりたいと思っていました。けれど、いろいろな世界を見て自分の視野を広げるため、大学はあえて文学部を選択。卒業後、一般企業への就職も考えましたが、やはり看護師という選択肢を捨てきれず、ひとまず看護助手としてクリニックに就職しました。そこで、看護師の方々と共に働き、その仕事の魅力や奥深さに触れ、ようやく看護師をめざそうと決めました。

その後、クリニックを退職し、看護専門学校に進学。3年間、迷いなく学業に打ち込みました。就職先は、学生時代の実習でお世話になり、いろいろなことを学ばせてもらった当院を選択。看護部長をはじめ、先輩方の厳しくも優しい人柄も大きな決め手になりました。

手術室への配属は、私の希望です。小学生のとき、手術を受けたことがあるのですが、手術室の看護師さんに優しく声をかけてもらってとても心強かった記憶が残っていて、それが一番のきっかけです。看護助手として勤務していたクリニックでもオペを行っていたので、その頃から、看護師になったら手術室で働きたいと思っていました。

現在の仕事内容と、その仕事のやりがいについて教えてください。

手術室で、各科の手術の「器械出し（直接介助）」や「外回り」を行っています。器械出しとは、手術室内で執刀医の側に立ち、手術に使用する器械を手渡しする業務のこと。外回りとは、手術前日に患者様の病室を訪れ、手術に対する心身の準備を促す術前訪問と手術中の全身管理をする業務のこと。手術のスケジュールは前日に確定するので、その時点でそれぞれの手術について、器械出しか外回りか、担当が決まります。

器械出しのときは、同じ術式でも患者様によって、また、執刀医によっても使用する器械が違ったりするので、まず、それを覚えなければなりません。手術中には、術野を見て次に使用する器械を予測するのですが、その予測が正しく、介助がスムーズに行えたときはとてもうれしく、やりがいを感じます。

外回りでは、患者様の身体的・精神的状態を、術前訪問時の短い会話の中から的確に探り、そこから起こりうるリスクを考えて、危険回避や早急な対応につなげなければならないのが難しいところ。器械出しも外回りも、手術をスムーズに進めるためのものですから、どちらの担当であっても、手術が滞りなく終わったときが一番ホッとする瞬間です。

今後の目標や将来の夢を教えてください、また、学生の皆さんへのメッセージもお願いします。

まずは、手術室でさまざまな経験を積み、全科の手術の介助につけるようになることが目標です。執刀医それぞれに手術のテンポがあり、同じ器械出しをするにしてもテンポがずれるとスムーズな進行の妨げになるので、すべての先生の個性や特徴をしっかり掴んでおくことも必要だと思います。

学生や新人は、わからないことを堂々と質問し、教えてもらえる貴重な立場。ですから、みなさんも遠慮せず、たくさん質問をしていろいろなことを教えてもらいましょう。当院の手術室は、プリセプターの先輩をはじめ、外科や麻酔科の先生からも多くのことを教わり、日々学ばせてもらえる環境なので、その点はとてもありがたいと思っています。

あと、みなさんを脅かすわけではありませんが、学生時代に学んだことが現場でそのまま生かせるということはほとんどありません。学生時代に学ぶことは看護の基礎で、それを実践で生かすには応用しなければならないからです。看護師は皆、いつかその壁にぶつかり、つまずいたり凹んだりすることが必ずあるという心構えをしておくと、いざそうなったとき、比較的落ち着いて対処できると思います。