- 所在地:愛媛県
- 病床数:228床
- 看護師数:200名
病院の名称である「HITO(ひと)」。そこには、病を診るだけでなく人を診る医療でありたいという私たちの思いを込めています。コンセプトは「いきるを支える」。
医療・看護DX特集
病院DXを導入することで医療や働き方の質の向上を叶えてきたHITO病院。学生時代から医療DXに興味を持ち、同院をめざした看護歴2年目、HITO病院歴1年目の浜田さんにインタビュー。
医療DXで課題解決に挑戦したいとHITO病院へ
スマホのおかげもありスタッフの移動距離が半減し、患者さんと接する時間が増えた
2030年に超高齢化社会のピークを迎える日本では、医療業界の人員不足が懸念されています。その問題を改善できないかと生成AIを用いた業務改善に興味を持ち、ITに強みを持つ大学の看護部に進学。大学で “医療DX”という言葉と出合い、4年次には実際に病院の医療DX推進病棟で医療DXに触れ、卒業論文を作成しました。
医療DX推進病棟では、電子カルテにAI技術を用いることで、情報収集などの業務効率化を実現。内視鏡室と看護師間をモニターでつなぐことで、処置に関する伝達や記録をスムーズに情報共有できるといった、医療DXの現場を知ることができました。一方、就職活動では、一般的な病棟業務を知り、現場の課題を知ることも大切だと考え、一度は医療DXに関係なく一般的な病院で働こうと、内視鏡に特化した病院を志望。一年間働く上で、看護業務の多忙さをリアルに体感。あらためて医療DXの必要性を強く感じ、積極的に取り組む病院として知られる当院で働きたいと転職しました。
そもそも、医療DXの「DX」には「ITを通して組織を改編する」という意味合いがあります。しかし、医療DX=IT化と捉えている病院も複数あり、本来の意味合いとは異なる捉え方がされている病院も多いと感じることがありました。その点、当院では全職員がスマホを持ち歩き、チャット機能を活用することで、従来の働き方を大きく変えることができています。これからも医療現場の常識に捉われず、新しいチャレンジとなるプロジェクトを進めていこうという動きが院内にあるところに魅力を感じました。
愛媛県・香川県・徳島県・高知県と4県の県境にある当院では、地域における二次救急の柱を担う役割を持ちます。高齢化が進む地域の“最後の砦”として機能するには、医療DXを活用し、限られた人員で医療の質をどれだけ高められるかが大きなカギになると感じます。医療DXとは関係なく、この地域で働きたい看護師にとっても、恵まれた環境下で多くを学べる機会があると思いますね。近隣の大学病院と連携しながら、地域医療をより良くしたい、二次救急の“最後の砦”となり質の高い医療を提供したい、地域社会に貢献したいという思いを実現できる病院でもありますね。
必要な情報も相談相手も常にスマホで携帯できる安心感
スマホやPCを上手く活用し、時短につながる効率的な作業ができていると浜田さん
HITO病院で働きはじめてまず驚いたのは、医師と看護師、理学療法士などの多職種連携が非常に強くできていたことでした。当院では、職員一人ひとりにスマホが貸与されています。スマホには各診療科のタグ欄があり、いつでも患者さんについて相談し、医師から回答を得ることができます。
以前の職場では、看護師から医師に伝えたいことがあっても、医師が今どこで何をしているのかを気にしながら、対面や電話で質問していました。医師を探す時間が必要だったり、電話がつながっても「今は手が離せない」と言われたりすることもありましたが、スマホのチャット機能を使えば、相手のタイミングを気にすることなくメモ書きのように質問を残せるのはもちろん、伝え忘れを防止する効果もあります。医師からの回答や指示もすぐに確認でき、何度も見返せるので、情報共有のトラブルを大きく減らすことができていますね。同時に複数の職員でチャットを見ることができるため、先輩や上司も医師とのやり取りを確認することができ「この件はドクターに伝えている?」と看護師間で確認する必要もありません。総合的に医療安全の質を高めることができていると感じます。
自分の中で迷いがあれば「AIアシスタント」を活用。どう伝えたら相手に伝わりやすいかを確認したり、わからないことを事前に調べたり、難しい薬剤名を確認したり、アプリを使えば正確な情報を一瞬で手にすることができます。さらに、言葉だけで伝えるのが難しい呼吸状態や便の状態なども、写真や動画を用いて患者さんの状況を伝えることができるため、医師から正確な指示を得ることができます。音声認識で電子カルテへの入力を簡単にできる点も便利ですね。
スマホのおかげで、看護師2年目の私の場合でも自分自身の業務をマネジメントできていると感じています。情報共有のトラブルがなく、すぐにほしい情報を得られるスマホがあることで、インシデント防止につながっていると思います。わからないことがあればすぐに調べられますし、チャット機能で医師に質問することもできるので、待ち時間や探す時間がない分、残業もほとんどありません。ゆとりを持ち仕事に取り組めていると感じます。
先輩全員がプリセプター。新入職員への手厚いサポート
チャットで多職種連携が強化され、自立的に動けるようになったことで医療の質が向上
認知症や転倒リスクが高い患者さんの部屋には、見守りカメラを設置。スタッフステーション内のモニターにて、患者さんの行動をリアルタイムで確認することができます。何か動きがあるとアラームが鳴り、モニターで確認して駆けつけることができるため、転倒リスクが以前より改善しました。このように医療安全の視点でも積極的にDXを取り入れています。
病院DX関係のプロジェクトを中心となり進めているのは、DX推進室です。理事長をはじめ、医師や看護部長、各病棟の看護師長など、主要人物が参加するDX推進室の会議にサポートメンバーとして参加させていただく機会があるのも嬉しく感じています。
医療DXを学びはじめた学生時代から私自身が掲げてきたのは、医療DXを通して「医療の質」「働き方の質」「収支改善」の3本を強化したいという思いです。さらに、医療DXを活用することで、看護師一人ひとりの得意な業務、苦手な業務に関しても生成AIを活用しながら均一化し、誰もが同じように働ける環境づくりができたらという強い思いもあります。その結果、医療の質を高め、同時に働き方の質を高めることにつなげられたら良いと思いますね。
実際、当院に転職したことで、自分自身の働き方も大きく変わりました。また、何かあればスマホが解決してくれるため、新人看護師を含めてミスが少ない職場なのではないかと感じています。新人看護師には、スマホと別にタブレットが貸与されており、いつでもeラーニングができるなど、教育環境も万全。スマホがあればすぐに情報共有ができ、後輩のチャットや動きを見ることもできます。先輩全員がプリセプターのような存在となり、新人を見守ることができるので、教育体制としても非常に充実した環境があると感じています。
学生の方へメッセージ
病院が掲げる理念と院内プロジェクトが合っているか、自分の肌で感じることも大切だと思います。患者さんや地域を大切にしている病院であるか、いろいろな角度から見定めてください。当院は、地域の二次救急を担う病院です。医療DXに関心がある人も、そうでない人も、地域の患者さんのために働きたいという人なら理想を求めることができると思います。東京からIターンした私が感じる地域の魅力は、食べ物が美味しく自然が身近な点。住み良い場所だと感じています。
(看護部 7階病棟 浜田 龍海/2024年入職)
問い合わせ先
問い合わせ先・雇用法人名 | 社会医療法人石川記念会 HITO病院 人事課 TEL:0896-59-6380(採用担当直通) |
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住所 |
799-0121 |
アクセス | JR川之江駅より車で10分 三島川之江ICより車で5分、ダッシュで15分 |
URL |