保健師としての働き方

保健師ってどんな仕事?

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保健師ってどんな仕事?

働く保健師のイメージ

保健師は、地域で暮らす人々の身体的・精神的な健康を守るため、多岐にわたる保健活動を展開しています。その対象は乳幼児、妊産婦・褥婦、高齢者、障害者など幅広く、勤務先によっても変わってきます。
近年は病院で保健師が活躍するケースも増え始めていますが、いわゆる行政保健師はやはり代表的な働き方の一つです。公務員として市区町村の役所や保健センター、保健所といった公的施設に配属され、地域に密着した保健業務を担います。例えば、母子分野の担当であれば、乳幼児健診の実施や、支援を必要とする家庭へ電話や訪問を通しての相談・サポートを行います。また、啓発活動の一環として市民向けの講習会や研修会などのイベントを企画・運営することもあります。
産業保健師は、企業の保健室に正社員として所属し、一般社員の健康状態をチェックしたり、労働環境を改善したりする役割を担います。健康診断、保健指導、データの収集・分析、産業医のサポートなどが主な仕事ですが、近年は特にメンタルヘルス領域での活躍が期待されています。
養護教諭は、学校の保健室などで子どもや教職員の健康管理を担います。病気やけがへの応急処置はもちろん、いじめやハラスメント、不登校といった問題へ対応する機会も少なくありません。
産業保健師や養護教諭として働く場合、その職場で保健師は1人だけというケースも少なくありません。また、行政保健師として働いていても、家庭訪問は単独で行うのが基本となります。現場では同僚の助けを借りられない状況に置かれがちであるからこそ、うまく周囲と情報共有しながら問題解決を図るスキルが必須となるでしょう。

実際に働いている保健師の声

Good

学生時代から母子保健をやりたいと思っていました。児童虐待に該当するケースもあり決して楽な仕事ではありませんが、自らの貢献で地域を支えているという実感が持てています。
(29歳、保健センター勤務)

4年間ほど市中病院で経験を積んでから産業保健師に。決算期前は社員が頑張りすぎて保健室も大忙しですが、夜勤はないためQOLが向上しました。
(30歳、一般企業勤務)

小学校の養護教諭として働いています。不登校児が想像以上に増えており、そのサポートには神経を遣いますが、ご両親や関係各所と連携しながら子どもの成長を見守る、やりがい十分な仕事です。
(38歳、公立小学校勤務)

No Good

勤務する自治体では10年に3回の異動が基本。多様な業務を経験できる一方で、「やっと慣れてきたのに次に移るのか……」と思うことも正直あります。
(34歳、保健センター勤務)

新卒で行政保健師として働き始めたため、臨床は未経験です。今さらながら、いわゆる看護職らしい現場も体験してみたかったですね。
(26歳、保健所勤務)

保健師に向いている人

  • さまざまな年齢や立場の人と、すぐに打ち解けて会話ができる
  • 相手の置かれた状況や心情に対する観察力や洞察力に優れた
  • 一人で決断・行動できるタフさと、周囲と上手に連携できる協調性を併せ持つ人

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