お悩み相談コーナー

掲載日:2020年12月08日

実習 対患者さん

インフルエンザに罹患し、患者さんに嫌な思いをさせてしまった後の距離感の取り方

受け持ちの患者さんはとてもお話好きで、そばにいるとたくさんお話をしてくださる方でした。ケアの実施や見学の承諾を得る際も、いつも快く受け入れてくださっていました。
ところが、実習1週目の終了日に私たちの実習指導者がインフルエンザに罹患したことから患者さんも濃厚接触者として扱われ、隔離されたり定期的に検温されたりしたそうで、実習2週目の初日に挨拶したところ、「とても嫌な気持ちで週末を過ごした」とのこと。そこからは患者さんの気持ちが下がってしまい、「実習生がそばにいると気を遣う」と話されたらしく、看護師から「接し方が悪いのではないか?反省してきてほしい」と指導を受けました。それまでは患者さんのそばにいることが多かったので、少し距離を置くようにしましたが、その日の終わりにあいさつに行ったところ、患者さんから「今日は元気がないけれど、どうしたの?」と気を遣っていただきました。実習はあと2週間ありますが、これから患者さんとどう接していけばよろしいでしょうか?「受け持ちの患者さんを変えることになるかもしれない」と実習指導者から伝えられました。どうなるか分かりませんが、不完全燃焼でとても悔しいです。

少し厳しいお話になるかもしれませんが…

くろいさん、詳しく話していただいてありがとうございます。正直にお伝えすると、患者さんにしてみれば、実習指導者のインフルエンザ罹患のとばっちりを受けてしまい、すごく嫌な思いをしたというのは偽らざる気持ちでしょう。感染症のことですからやむを得ない面もあるとはいえ、率直に言えば迷惑な話だったかもしれません。そこから医療従事者やその卵である実習生に対する向き合い方に若干の変化が生まれたとしても、おかしくはないですよね。最初から気を遣っていたけれど我慢していたのか、あるいはインフルエンザの一件がきっかけだったのか、いずれにせよ「実習生がそばにいると気を遣う」という患者さんの訴えには、真摯に耳を傾ける必要があります。以前がどうであれ、まさに今の患者さんの気持ちとしてそう感じているということを真正面から受け止めてください。「どれくらい心を開いて他者と関わるか」という距離感は、その時々の状況によっても左右されます。つまり、患者さんにとって心地良い距離感は、毎日一定であるとは限らないということです。そこを考えながら関わり方を見直してみることが、また一つ成長するためのきっかけになるかもしれませんよ?

くろいさん、詳しく話していただいてありがとうございます。正直にお伝えすると、患者さんにしてみれば、実習指導者のインフルエンザ罹患のとばっちりを受けてしまい、すごく嫌な思いをしたというのは偽らざる気持ちでしょう。感染症のことですからやむを得ない面もあるとはいえ、率直に言えば迷惑な話だったかもしれません。そこから医療従事者やその卵である実習生に対する向き合い方に若干の変化が生まれたとしても、おかしくはないですよね。最初から気を遣っていたけれど我慢していたのか、あるいはインフルエンザの一件がきっかけだったのか、いずれにせよ「実習生がそばにいると気を遣う」という患者さんの訴えには、真摯に耳を傾ける必要があります。以前がどうであれ、まさに今の患者さんの気持ちとしてそう感じているということを真正面から受け止めてください。「どれくらい心を開いて他者と関わるか」という距離感は、その時々の状況によっても左右されます。つまり、患者さんにとって心地良い距離感は、毎日一定であるとは限らないということです。そこを考えながら関わり方を見直してみることが、また一つ成長するためのきっかけになるかもしれませんよ?

PROFILE

看護学部を卒業後、系列の大学病院に入職。忙しく働く中で今のパートナー(看護師)と出会い、結婚。退職して産業保健師として働き始め、ビジネス街の真ん中で疲れ果てた「産業戦士」をケアするという貴重な経験をする。プライベートでは2人の娘に恵まれ、仕事と家庭の両立に奮闘中。

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