病院の選び方 Question4:給与・休日・福利厚生。どう見ればよい?

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給与・休日・福利厚生、どう見ればよい?

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各項目で、おさえておきたいポイントを事前に把握しよう

働きたい病院が見つかって皆さんがまず気になるのは給与・休日・福利厚生ではないでしょうか。就職先を決定する条件の中のかなり大きなウェイトを占める部分になるかと思います。どれも大切な項目ですから就職してから「しまった!」と思うことがないよう事前の確認が重要です。

まず給与ですが、「総支給額」だけで判断せず「基本給」がいくらなのかを把握しておくことが大切です。なぜなら年2の楽しみでもあるボーナスは基本給で計算されるからです。

例えば「賞与5カ月分」という表記があったなら、基本給の5カ月が計算され支給されることになります。なので、総支給額が同じ30万円だとしても、基本給に着目すると22万円や20万円と違いがあることがあります。また、看護体制が7:1か10:1かによっても給与に差が出ることがあるので、この確認も怠ってはなりません。

年間のお休み基準は120日以上かどうか…週休2日…4週8休…

仕事も大事ですが休日はもっと大事ですよね。プライベートが充実することで仕事への意欲にもつながります。「週休2日」「4週8休」など病院によって様々ですが、年間を通して休日が何日あるのかを比較してみるとわかりやすいと思います。年間の土日と祝日を合計すると約120日ですから、それ以上あればしっかりとした休日が確保されている職場だといえるでしょう。

また、夏季・冬季休暇、有給休暇の日数やその消化率も確認しましょう。中には有給どころか週休さえ消化できない病院もありますから、確認は大事ですよ。

福利厚生は法律で義務づけられているものとそうでないものに大別されます。社会保険や年金、雇用保険といった社会保障は法律で義務づけられているため、病院による差はありません。ここで注目したいのはそれ以外の部分、病院が任意で設けたサービスです。

看護師を含む病院の職員をいかに大切にしているか、ここを見ればある程度判断できるといえます。住宅手当・寮・社員旅行・社員食堂・娯楽施設の優待チケット・資格取得支援制度・資格手当・院内保育・財形貯蓄など、ざっと挙げてもこれだけ出てきます。中でも新卒看護師にとって住宅問題は重要課題といえますね。

寮完備、ワンルームのオートロック!ステキ!

私自身、転職面接で見学した寮(オートロックのワンルームマンション)が非常に気に入り決断を後押ししたという経験があります。また、認定看護師や専門看護師に関心がある人にとっては資格取得支援制度が気になるところでしょう。説明会でその内容やこれまでの実績をしっかり確認して他の病院と比較してみることをおすすめします。

皆さんが説明会で入手したパンフレットや募集要項にはこれら3つの条件について記載されていると思います。さらっと読み流すのではなく、1つずつしっかりと読み込んで理解し、看護師人生を充実したものにするためにもその恩恵を受けられるよう準備していってほしいと思います。

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インタビュアー

高山真由子(看護師・保健師・看護ジャーナリスト)

看護短大・大学編入学を経て、早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了(ジャーナリズム修士)。病院、在宅、行政・学校・産業保健、教育機関、イベント救護など、幅広い臨床経験を持つ。並行して看護ライターとしての活動も広げ、ダンス留学、自転車ロードレース選手生活も経験。現在は医療系web編集者として、メディアの立場から看護の発展にたずさわる1児の母。

高山真由子(看護師・保健師・看護ジャーナリスト)