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職場の雰囲気、人間関係は大事?
就職準備
question.05
職場の雰囲気、人間関係は大事?
いい職場の雰囲気は譲れない勤務条件のひとつ!
90%以上。これだけの女子率の高さを誇る職場はそう多くないでしょう。女性はどうしても感情に左右される部分があり、人間関係が複雑化しやすい傾向にあります。また、生命に直結する職場であるためちょっとした間違いが大事故につながりやすく、自然と指導する側も厳しくなってしまいがちです。さらに、忙しさも手伝って時には必要以上に口調がきつくなってしまうことも。
そこで落ち込んでしまう新卒看護師もいます。学生の時から少なからずそんなことを見聞きしている皆さんですから「実際の職場の雰囲気ってどうなのだろう?」「先輩と後輩の関係ってうまくいく?」こんな悩み自然と生まれるのでしょう。実は職場の雰囲気と人間関係は密接につながっています。職場の雰囲気がいい所は人間関係もいい、つまり働きやすいことを意味しますし、逆もしかり。どうやらここも譲れない勤務条件の1つになりそうです。
これまで複数の病院で実習を経験してきた方も多いと思います。この経験を就活に有効活用しない手はありません。そこに就職するかどうかは別として、学生目線で見たそれぞれの病院の現場がどうだったか、しっかりと振り返って友人たちと共有しあえるといいと思います。また、すでに就職している先輩からもぜひ話を聞いてみてください。説明会や見学会ではわからなかったリアルな現場の話が聞けるかもしれません。

ただ、価値観や考え方は人それぞれですから、あくまでも1つの参考としてとらえるようにしましょう。説明会・見学会はあなた自身で職場の雰囲気や人間関係を知ることができる絶好の機会ですから、有効活用することを強くおすすめします。実習とは違った目線「この病院で働く自分」を思い描きながら、看護師としての目線で様々なものを観察することができます。具体的にはメンバー同士のコミュニケーションスキル、チームワーク(フォロー体制)、病棟が醸し出す雰囲気、患者さんや家族への接し方や態度、他職種とのやりとり、というところにその職場の真の姿が現れてきますから、これらをチェックしてみると就職を判断する際の助けになるのではないでしょうか。
厚生労働省の調査でも明らかになっていますが、人間関係を苦にして退職する看護師は少なくありません。しかし人間関係が良い環境で働いている看護師もたくさんいるのも事実です。そんな彼女たちに共通しているのは先ほど述べたような良好なコミュニケーション・円滑なチームワーク・安定した落ち着いた雰囲気といった環境下で働いているということにあるといえます。それらは仕事で受けるストレスを軽減させること、つまり離職率の低下にもつながっていくのです。

説明会や見学会、先輩へのインタビュー、そして自分の経験と五感で病院の雰囲気や人間関係を感じ取り、より理想に近い職場選択をしていきたいものですね。いい意味で裏切られるような発見があるかもしれませんよ。
高山真由子(看護師・保健師・看護ジャーナリスト)
看護短大・大学編入学を経て、早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了(ジャーナリズム修士)。病院、在宅、行政・学校・産業保健、教育機関、イベント救護など、幅広い臨床経験を持つ。並行して看護ライターとしての活動も広げ、ダンス留学、自転車ロードレース選手生活も経験。現在は医療系web編集者として、メディアの立場から看護の発展にたずさわる1児の母。
