動画で解説!実習マナー&
コミュニケーション講座
- 動画で解説!実習マナー&
コミュニケーション講座トップ - vol.01 身だしなみ
- vol.02 立ち居振る舞い・態度
- vol.03 言葉遣い・話し方
〜基本編・患者さん編〜 - vol.04 言葉遣い・話し方
〜指導者編〜 - vol.05 ケーススタディ
〜患者さん編〜 - vol.06 ケーススタディ
〜指導者編・医師編〜
実習準備
vol.06 ケーススタディ
〜指導者編・医師編〜
病院では、看護師だけでなく医師や薬剤師など様々なメディカルスタッフが働いています。
各々が専門のスキルを発揮し、患者さんにより良い医療を提供できるよう、実習中からチーム医療のメンバーのひとりとしての自覚と責任を持ち、積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。
人との関わりの中で学んだことは、身をもって体験した知識として、より一層あなたを成長させるはずです。
さまざまなケースから対応を学ぼう
実習中、お世話になる指導者さんや医師と一緒に仕事をしていると、わからないことや悩んでしまうことが多く発生します。実際に起こりうるケースから、対応を学んでいきましょう。
「報告が遅くなって取り返しがつかない事態にならないか?」も考えましょう。「○○さん(名前を呼んで)2つご報告がございます」と要点をまとめてから話し掛けましょう。
突然話し掛けるのではなく、「たびたび申し訳ありません」などと前置きをしましょう。聞いた内容はしっかりメモを取り、「ありがとうございました」と締めくくりましょう。
※前置き(クッション言葉)はvol.2からチェックしましょう!
ただ黙って待っているわけにはいきません。近くの先輩に、「指示を受けたのですが使い方を教えていただけますか?」と聞きましょう。
「申し訳ありません。私は学生なので先輩(指導者さん)を呼んで参ります(申し伝えます)」と伝えて先輩にすぐに報告するようにしましょう。
「なぜ怖いのか」「自分の態度はどうだったか」などを以下のように振り返り、分析してみましょう。
- 指導者さんの何が怖いと感じているのか?
例)声、話し方、指導の内容など - その怖さはどこからくるのか?
例)指導者さんの個性、自分の実力に非があるからなど - (2)の分析から指導者さんのタイプを考える(つまり、「指導者さんはあなたに何を求めてそういう態度を取っているのか?」です)
- 自分の学習態度はどうだったか?
例)返事をしない、繰り返し同じ間違いをする、ミスに対し言い訳をするなど
(4)まで振り返り、分析できたら、自分の行いを見直して指導者さんがどうしてほしいのかを考え、合わせるようにしましょう。つらくても、これを乗り越え、患者さんのため、自分の成長のために頑張りましょう。
学校で習ったことと違っていても、指導者さんの言うことが正しい方法ならば、ぜひ覚えたいですよね。ただ、どうしても納得できない時には、「このように習ったのですが、これは別の方法ですか?」「ほかのやり方に比べて良い点を教えてください」と勉強したいという姿勢で質問しましょう。
細かく注意をするには、あなたをよく見ていないとできませんね。つまり指導者さんは、業務で忙しい中、あなたに少しでも成長してもらいたいと思っているのだと思います。逆に、まったく注意されなかったらどうでしょう? 成長できるでしょうか? 注意されて初めて気がつき、学ぶことがあると思い、頑張りましょう。
看護の道を目指す人の中には、現役生とは年齢差がある社会人学生も少なくありません。人生経験や価値観に差があり、すぐに打ち解けるのは難しかったのかもしれませんが、親子ほど年齢が離れている人でも「仲良くなってしまえば楽しいです」と笑って話してくれる人もいます。
親しくなるにはまず、ニコニコと笑顔で挨拶をして話しかけてみてください。話していて感性や文化、価値観が違うなと思った時には「それイイね!!」と明るく返してみてください。
基本的には相手を褒める、話を聞いてあげる姿勢が仲良くなる秘訣です。様子を見て自分の話を少しずつしてみてください。最終的には信頼され、頼られる存在になるはずです。
指導者さんから実習生への不満から学ぼう
実習中は無我夢中で気がつかないかもしれませんが、指導者さんは、実習生の態度をどのように受け止めているのでしょうか?ちょっとしたことで、あなたが嫌な人間だと勘違いされるのは残念です。指導者さんから教えてもらった、実習生への不満トップ5と、その解決法を学んでいきましょう!
しっかりと返事することを心掛けましょう。また、話を聞いている間は、理解していることを示すために頷き、メモを取りましょう。わからないことがあれば、その場でしっかりと質問をしましょう。
実習生を心配して「大丈夫?」「わからないことはない?」と声を掛けてくれる指導者さんもいますね。声を掛けてくれるのは、信用されていないのではありません。不安に思わず、「大丈夫です」「ここがわからないのですが」と返事をしましょう。
指摘されたら、きちんと謝罪し、繰り返さないようにしましょう。繰り返さないために、わからないことはすぐに指導を受け、何が原因であったかメモしておいて、意識に残るようにしましょう。
向き不向きはすぐには結論が出ることではありません。向かない仕事だと思っていても、意識改革でこなせるようになります。しかし、もしもそのように思うことがあるのならば、学校の先生、親しい先輩看護師、両親など信頼できる方に相談してみてください。
このような精神状態が長期化しては、せっかくの実習が実りのないものになってしまいますよ。
社会のルールとして、遅刻する時は集合時間までに連絡を入れるよう努力しましょう。心配して待っている指導者さん、到着後のケアスケジュール、それらの存在の大きさはわかりますよね? 遅刻してしまったら、入室の時は静かに、進行している仕事の邪魔にならないように一礼し、区切りのよい時をみて「遅れて申し訳ありません」と伝えましょう。
※泣いてしまうとそこで話は終わってしまい、指導・指示の機会はなくなります。
気をつけましょう。
心得ておくべきこと
指導者さん、医師、グループメンバーとのコミュニケーションがうまく取れていれば、実習はスムーズに運び、患者さんの対応にもいい影響を与えます。
人間関係で悩まない人はいません。「何がいけなかったのか」「どのように対応すればよかったのか」と一生懸命に悩み、答えを探しましょう。その答えが見つかった時、人間力・現場力がUPします。それは、お金では買えないあなたの財産になります。
将来、看護師になり、後輩が入ってきたときにもアドバイスができるようになります。自分がぶつかった悩みはほかの誰かを救うことにもなるのです。
礼儀正しく
あいさつ、いつでも先輩を立てる姿勢を忘れないようにしましょう。また、敬語は目上の人ともコミュニケーションが取れる重要な言葉です。「簡潔・丁寧に」を心掛けましょう。
謙虚な姿勢
教えていただく姿勢は指導者さんも患者さんも変わりません。実習中に、たくさん学ぶようにしましょう。「教えていただけて嬉しいです」という気持ちを忘れないようにしてください。
仕事はこなして当たり前
心に余裕がなければ、患者さんのケアはできません。どんなに忙しい状態でも冷静に対応できるように気持ちの切り替えができる、自分なりの方法を持ちましょう。
成功キーワード
「同じミスは繰り返さない」「反省しても引きずらない」「健康は朝ごはんから」「笑顔は自分で作り出す」「希望は自分でもぎ取ってくる」「向き不向きは患者さんから学ぶ」…など、仕事のさまざまな場面で自分が頑張るための成功キーワードを見つけましょう。
みんなが幸せになる方法
チーム医療は、病院という組織の中で行われます。自分・一部門の意見ばかりを通そうとするとバランスが崩れ、ミスや事故につながってしまいます。視野を広く持てる看護師になるために、頑張ってください!
医療マナー講師 栗田 瑠美子
医療マナー・就職マナー担当講師。美容健康アドバイザー。医療系専門学校、ハローワーク委託訓練、病院、薬局、介護施設においてセミナー多数。明日から役立つ研修内容には定評がある。働く女性のための健康アドバイスや健康メイクアップ講座も好評。