助産師としての働き方

助産師になるには

この記事は約2分で読めます。

助産師とは

助産師は、保健師助産師看護師法に基づき、正常分娩に関する助産行為などを業務とする専門職です。出産件数が低下傾向にある日本においても、それぞれの親や親族にとって出産というライフイベントが重大なものであることは変わらず、それを支えるために助産師は知識と技術、ケアマインドを磨いています。

ちなみに助産師の人口は「平成28年衛生行政報告例(就業医療関係者)」によると、助産師の就業者数(2016年)は全国で35,774人です。看護師の就業者数(1,149,397人)の約3%に相当し、徐々にではありますが増加傾向にあります。

就業助産師のグラフ

就業助産師数の推移

助産師の資格を取得するには

看護師国家試験に合格するだけでなく、所定の助産師養成課程(1年以上)を修了したうえで助産師国家試験にも合格することで、初めて助産師になることができます。

4年課程の中で看護師と助産師の国家試験受験資格を同時に得られる統合カリキュラム、選択制の養成課程で助産師教育を行う大学(看護大学や看護学部)もありますが、大学以外を含めても、助産師の養成数が減少傾向にあることは確かだといえそうです。生まれてくる子どもの数が減っていく中、それに伴って実習先を確保することが年々難しくなっていることも背景にあると指摘されています。

助産師養成課程がない大学や看護専門学校の卒業生(看護師国家試験合格済み)が助産師を目指す場合は、1年課程の助産師学校へ進学し、あらためて国家試験の受験資格を得なくてはなりません。

なお、現在のところ、日本で助産師になれるのは女性だけです。外国では男性助産師が活躍している例もありますが、この辺りはお国柄ということでしょうか。

どんな助産師が求められる?

試験 受験者数 合格者数 合格率
2015年度(第98回) 2,037 2,034 99.9%
2016年度(第99回) 2,008 2,003 99.8%
2017年度(第100回) 2,053 1,909 93.0%
2018年度(第101回) 2,230 2,201 98.7%
2019年度(第102回) 2,105 2,096 99.6%
2015年度(第98回)
受験者数 2,037
合格者数 2,034
合格率 99.9%
2016年度(第99回)
受験者数 2,008
合格者数 2,003
合格率 99.8%
2017年度(第100回)
受験者数 2,053
合格者数 1,909
合格率 93.0%
2018年度(第101回)
受験者数 2,230
合格者数 2,201
合格率 98.7%
2019年度(第102回)
受験者数 2,105
合格者数 2,096
合格率 99.6%

助産師国家試験の状況推移(2015~2019年)

残念ながら出産件数の減少にはいまだ歯止めがかかっていませんが、出産を「新しい家族を迎えるライフイベント」と考え、自分(たち)らしいお産をしたいという妊婦(とそのパートナー)が増えています。

出産方法の選択肢が幅広くなったり、高齢出産が増えたりしていることからも、安全で理想的なお産を実現するために助産師の存在は欠かせないものとなっています。特に、それぞれのバースプランをかなえようと臨機応変に動いてくれる助産院は、分娩予約が引きも切らないようです。

母体や胎児・新生児に関する医学的な知識と確かな分娩介助の技術はもちろんとして、それぞれの妊婦に寄り添ったケアを実現できる助産師は、これからの時代にも求められ続けるでしょう。

携われるチャンスがある病院を探す

「助産師としての働き方」トップへ戻る