公益財団法人慈愛会

先輩情報

• 現在のお仕事について教えてください
• 今まで仕事をしてきた中で、特に印象に残っているエピソードや嬉しかったこと、苦労したことは何ですか？
• 現在のお仕事のどんなところにやりがいを感じますか？
• 仕事をするにあたって心掛けていることは何ですか？
• 当院を志望した動機や入職を決めた理由は何ですか？
• 将来の夢（仕事上・プライベート）を教えてください
• 学生の皆さんにメッセージやアドバイスをお願いします！

現在のお仕事について教えてください

救急外来にて、救急処置が必要な患者様やそのご家族への看護活動を行なっています。心臓や呼吸が止まってしまった患者様への救急蘇生処置や、何らかの感染症や出血により危険な状態にある患者様の病態を捉え、状態悪化を回避するために医師が行う様々な処置介助を行っています。また、体を清潔に保ったり、体位を整えたり、トイレの介助をしたり、痛みを和らげたりなどの生活行動援助も同時に行なっています。患者様とその家族が抱える全人的苦痛に寄り添い、心のケアを行うことも重要な仕事です。さらには、救急看護認定看護師として、救急医療チームにおけるリーダーシップをとり、救急医療が円滑に機能するよう調整しています。救急看護の質向上を目指し、看護実践において役割モデルとなり、教育的役割として、院内や院外における研修会を行うことも大切な仕事です。

今まで仕事をしてきた中で、特に印象に残っているエピソードや嬉しかったこと、苦労したことは何ですか？

救急外来には、命の危機にある患者様が日々運ばれてきます。中には、懸命な蘇生処置を行なっても助けられない命もあります。そんな中、突然の状態悪化によりCPA（心肺停止）状態で運ばれてきた方の担当になった時のエピソードをご紹介します。死亡確認に立ち会うご家族（妻）は、夫に何が起こったのか理解できていな様子でした。表情は強張り、何も話そうとしない妻に対し、私は、患者（夫）の状況を何度も補足的に説明し、時間の許す限り妻のそばに寄り添い、悲しいときは泣いていいのだということを静かにお伝えし続けました。その後、死後の処置に一緒に入った際、妻は大声をあげて泣き始め、夫との大切な思い出を話してくださいました。お見送りの時に「夫の最期をあなたに看てもらえて本当によかった。ありがとう。」と言ってもらえた時、私は命が助かって喜ぶだけが救急看護ではないことを改めて実感し、とても嬉しかったのを今でも鮮明に覚えています。

現在のお仕事のどんなところにやりがいを感じますか？

救急外来に搬入される患者様は、いつ状態が急変するかわかりません。だからこそ、あらゆる疾患における知識や様々な救急看護技術を常に磨いておかなければなりません。毎日たくさんの症例を担当しますので、患者様から学ぶことも多く、とても勉強になります。自己研鑽も重要で、ガイドラインなどをこまめにチェックし、最新の動向や知見を得ることも欠かせません。一見大変な現場だと思うかもしれませんが、努力して獲得する自分のスキルは自信となり、やりがいにつながります。救急医療のチームの一員として、命を救えた時は、最高のやりがいを感じますし、最期に立ち会う際はその人の人生に敬意をはらい、大切な人の死と向き合うご家族に寄り添うことができることも救急看護の大きなやりがいだと感じています。

仕事をするにあたって心掛けていることは何ですか？

救急医療はチームワークが大切です。そのため、看護スタッフはもちろん、医師をはじめ様々な職種の方々と信頼関係を築くことが重要です。気持ちよくコミュニケーションを取るために、相手の気持ちや感情をくみ取ること、相手の意見を尊重することなどを心がけています。笑顔で挨拶をし、感謝の気持ちはしっかりと言葉に表すようにしています。また、救急看護の現場は体力が必要です。そのため、日頃から仕事とプライベートのON/OFFを意識し、栄養と睡眠をしっかりとり、休みの日には体力づくりも欠かさず行なっています。

当院を志望した動機や入職を決めた理由は何ですか？

救急看護認定看護師として、さらなる救急看護の質向上のために現場教育はもちろん、地域の方々に対する勉強会を積極的に行なっていきたいと思います。救急外来に搬入される患者様の中には、ご家族が救急に関する知識を持っていたことで助かる方も多くいらっしゃいます。身近な存在であるご家族が、急変のサインに気づくことができれば、救命や機能予後に大きく影響を与えるため、地域の方々へのサポートも重要だと考えています。

将来の夢（仕事上・プライベート）を教えてください

特定行為実践看護師の資格を取得することが今の自分の夢です。医師の指示書をもとに、医療行為を実践することができれば、1分1秒でも早く適切な治療開始につながると考えるからです。
プライベートでの将来の夢は、お金をためて世界一周をすることです。特に発展途上国における医療の現状を自分の目で見たいという夢があります。海外派遣ボランティアなどの活動にも興味があり、様々な国の医療に触れてみたいです。

学生の皆さんにメッセージやアドバイスをお願いします！

救命は忙しい…大変そう…というイメージをお持ちのあなた！日々の忙しさは、自分の知識や技術の大きな糧となり、自信となり、やりがいへと変わります！救命だけが救急看護ではありませんが、私たちは一人でも多くの患者様の命を救うために最高のチームを結成しています。チームの中で自分に与えられた役割を果たし、必要とされることで毎日たくさんの刺激を得ることもできます。何科で働こう…と悩んでいる方は、まずは当院の救急看護の門を叩くことを強くオススメします！私たちと一緒に最高の救急看護を実践しませんか？！