看護師とは?役割・仕事内容・勤務先・給料などをわかりやすく解説!

看護師とは?役割・仕事内容・勤務先・給料などをわかりやすく解説!

看護師とは、医師のサポートをしながら、患者さんの心に寄り添い健康回復を助ける専門職です。病院のほかにも、介護施設や保育園など活躍の場はさまざまあり、給料や働き方も職場によって異なります。
この記事では「看護師とはどんな仕事?」と疑問を感じている学生の方々に向けて、看護師の具体的な役割や仕事内容、給料事情などをわかりやすく解説します。将来看護師を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

監修者

木下 知理

木下 知理

日鋼記念看護学校看護学科を卒業後、呼吸器内科・透析科・健診センターでの勤務を経て、現在は札幌市内のデイサービスに勤務。現役看護師として働く中で得た経験をもとに、看護記事の監修を担当。読者にわかりやすい内容になるよう現場の視点を大切にしている。

1.看護師とは

看護師とは、「厚生労働省の免許を受けて、病気・ケガ・出産した人のお世話をしたり、診察の補助を行ったりする職業」といった旨が定義されています。(保健師助産師看護師法 第五条)

ここでは、まず看護師の具体的な役割や求められること、混同しやすい看護師と准看護師の違いについて解説します。

看護師の役割

上述した定義のとおり、看護師の役割には大きく分けて「療養上の世話」と「診療の補助」の2つがあります。

まず、看護師は療養が必要な人が安心して回復を目指せるよう、食事や排泄の介助、ベッドメイキング、体位変換などさまざまなサポートを行います。必要に応じて看護師が自ら判断し、最適な看護を提供しなければなりません。

また、医師の診療を補助したり、医師の指示に従って適切な医療行為を行ったりすることも、看護師としての重要な役割です。

看護師に求められること

看護師には、絶対にミスが許されない医療行為を行うことも多いため、高い集中力と冷静な判断力が求められます。また、患者さんの小さな異変にも気付ける観察力も必要です。

さらに、患者さんやご家族の不安に寄り添う思いやりの心も欠かせません。常に患者さんの立場に立って考えて行動できる方や、周囲と連携しながら慎重に仕事をこなせる方は、看護師に向いていると言えるでしょう。

看護師と准看護師の違い

看護師と准看護師には、主に次のような違いがあります。

看護師 准看護師
資格 国家資格 (厚生労働大臣が認定) 都道府県免許 (都道府県知事が認定)
業務内容 療養上の世話・診療の補助 療養上の世話・診療の補助 (医師や看護師の指示のもと)
指示関係 ・医師の指示のもと、自ら判断して行動できる場面がある
・准看護師に対して指示ができる
・自らの判断で処置を行うことはできないため、常に医師や看護師の指示のもと行動する
・看護師に対して指示はできない

看護師は厚生労働大臣が認定する国家資格であるのに対して、准看護師は各知事が認定する都道府県免許です。

業務内容自体に大きな違いはなく、准看護師でも療養上のお世話はもちろん、注射や点滴などの医療行為を行うことができます。ただし、准看護師は自ら判断して業務を行うことはできないため、全ての業務において医師や看護師の指示が必要です。

2.看護師の仕事

看護師は具体的にどのような仕事を行っているのでしょうか。ここでは、看護師の主な仕事内容と、一日のタイムスケジュール例を紹介します。

看護師の主な仕事内容

配属先や施設によって異なるものの、看護師の仕事内容には次のようなものが挙げられます。

仕事内容 詳細
医師の診察・処置の補助 ・患者さんを診察室に誘導したり体を支えたりする
・診療や処置に使う器具の準備・片付け など
バイタルチェック ・診察に必要な体温・脈拍・血圧・呼吸数などを測定する
注射・点滴・採血・導尿などの医療行為 ・医師の指示があった場合に行う
食事・排泄・入浴の介助 ・食事の準備、介助、片付け
・トイレへの付き添い、排泄介助、おむつ交換
・清拭、入浴介助、着替え など
病室や院内環境の整備 ・ベッドメイキング、ベッド周りの清掃
・温度や湿度の調整、感染対策の徹底、医療器具の点検 など
患者さんやご家族への説明・相談対応 ・病状や治療方針を説明する
・相談を受け付けてメンタルのサポートを行う
カルテ記録・看護記録の作成 ・患者さんの病状、治療の内容、検査結果、看護の方針などを記録する
他職種とのカンファレンス ・患者さんの治療方針や看護の方向性について、医師・薬剤師・リハビリスタッフ・栄養士など他職種と話し合う

これらの仕事内容はあくまでも一例です。この他にも、手術をサポートするオペ看護師であれば「器械出しや術前・術後の患者さんケア」、ICUで働くICU看護師であれば「モニター観察や呼吸器管理」などの仕事があります。

また、病院以外の介護施設や企業、保健所などで働く場合は、健康指導や予防医療に携わることもあるなど、看護師の仕事内容は多岐にわたります。

看護師の1日のスケジュール

1日の流れは、通院患者さんに対応する外来看護師か、入院患者さんに対応する病棟看護師かによって大きく異なります。それぞれのスケジュール例を見てみましょう。

外来看護師の1日のスケジュール

時間 スケジュール 仕事内容
8:30〜9:00 出勤・朝礼 出勤、スタッフ全体の朝礼、当日の患者予約・業務内容の確認、申し送り
9:00〜12:00 午前の診療対応 診察室・処置室の準備、医療器具点検、患者のバイタル測定、診療介助、採血・注射・点滴、検査の説明と案内
12:00〜13:00 休憩 昼食・休憩(交代・または一斉にとる)
13:00〜16:30 午後の診療対応 午後診療の診療補助、患者対応、検査結果の説明、処置の実施、記録の作成
16:30〜17:30 診療終了・片付け 診察室・処置室の片付け、医療器具の洗浄・消毒、翌日の準備、申し送り
18:00 退勤 業務終了、退勤

外来看護師の主な仕事は、通院する患者さんの診療をサポートすることです。基本的に日勤のみで夜勤はなく、診療時間に合わせて業務が進むため朝から夕方までの勤務が中心です。

診療の混雑状況によって忙しさに波があるものの、規則的な生活リズムを保ちやすい勤務スタイルといえます。

病棟看護師の1日のスケジュール

・日勤

時間 スケジュール 仕事内容
8:30〜9:00 出勤・申し送り 夜勤者からの申し送り
9:00〜12:00 午前勤務 巡回、バイタルチェック、清拭、排泄介助、医師の回診対応、診察補助、検査やリハビリの付き添い、カンファレンス、看護記録記入 など
12:00 昼食介助 昼食準備、食事介助、片付け、服薬管理など
12:45~ 休憩 交代で昼食をとる
13:00〜16:30 午後勤務 午前と同様
16:30〜17:00 申し送り・退勤 夜勤者へ申し送り

日勤の病棟看護師は、朝の申し送りや巡回から始まりバイタルチェック、回診対応、カンファレンス、食事介助など時間ごとに決まった業務をこなしながら、突発的な事態にも対応しなければなりません。

・夜勤(2交代制)

時間 スケジュール 仕事内容
16:30〜17:00 出勤・申し送り 日勤者からの申し送り
18:00 夕食介助 夕食準備、食事介助、片付け、服薬管理 など
18:00〜21:00 巡回・記録 バイタルチェック、点滴確認、ナースコール対応、記録 など
21:00 消灯・休憩 就寝準備、消灯、交代で夕食をとる
21:00〜6:00 巡回 定時巡回、ナースコール対応、交代で仮眠・朝食をとる
6:00〜7:00 起床ケア 検温・点滴交換・清拭 など
7:00〜8:30 朝食介助・記録 朝食準備、食事介助、片付け、記録、患者状況のまとめ
8:30〜9:00 申し送り・退勤 日勤者へ申し送り、退勤

2交代制の夜勤は、16時間以上の長時間シフトとなることが多いため、交代で仮眠をとりながら勤務するのが一般的です。定期的な巡回を行いながら、夜間の急変に対応します。

・夜勤(3交代制)

時間 スケジュール 仕事内容
16:30〜0:30 準夜勤 日勤者からの申し送り、巡回、夕食介助、ナースコール対応 など
0:30〜9:00 深夜勤 準夜勤者からの申し送り、巡回、朝食介助、ナースコール対応 など

3交代制では、16時間以上の夜勤を準夜勤と深夜勤の2つに分けています。1回の夜勤は約8時間と短い分、夜勤の回数は多くなる傾向があります。

木下 知理

木下 知理

これはあくまで一般病棟での仕事内容の例ですが、配属先によっては、現場で初めて触れることが多い医療機器を扱ったり、医師が常駐しない施設もあります。
それでも、どの現場でも共通しているのは、患者さん(施設によってはお客さん)と直接関わり、体調や気持ちの変化に気づき、サポートするという看護師の基本的な役割です。

3.看護師の主な勤務先

ここからは、看護師の主な勤務先について解説します。同じ病院でも種類はさまざまで、異なる特徴があります。また、病院以外の勤務先も紹介するので、職場選びの参考にしてください。

病院

ここでは病院を5つの種類に分けて、それぞれの特徴や魅力を解説します。

大学病院

大学病院は、大学の医学部に付属する医療機関で、最先端の医療や難しい病気の治療、専門的な診療を行うのが特徴です。また、医師や看護師の実習・教育の場でもあり、多くの医療スタッフが協力しながら患者さんのケアにあたっています。

チーム医療が活発で、幅広い分野の知識や経験を積むことができるのは大学病院ならではの魅力です。

民間病院

民間病院は、個人や医療法人などが運営する病院で、地域の医療を支える役割を担っています。診療科や規模は病院ごとにさまざまですが、患者さんの症状に合わせて幅広い診療を行う必要があります。

大学病院ほどの高度医療は少ないものの、患者さんとじっくり関わりながら看護ができ、働き方の選択肢も豊富です。自分に合った職場を選びやすいのも民間病院の魅力といえます。

公立病院(都道府県市区町村組合)

公立病院は、都道府県や市区町村など自治体が運営する病院であり、地域の中核医療機関として救急医療や感染症医療、高齢者医療など幅広い役割を担っています。

基本的に、看護師は「地方公務員」となる(※)ため、安定した福利厚生や雇用環境が整備されています。地域密着型の医療機関で、安定的に働きたい看護学生の方にはおすすめの勤務先です。

※自治体直営の場合のみ。地方独立行政法人の場合は「みなし公務員(非公務員・準公務員)」となる。

公的病院(国家公務員、独立行政法人、赤十字等)

公的病院は、済生会や日本赤十字社などの公的団体が運営する医療機関です。大学病院に次ぐ高度な医療を提供する施設も多く、災害医療・救急医療・地域医療など幅広い役割を担っています。

国立病院機構や労働者健康安全機構など、同じ法人が複数の病院を全国展開しているケースも多く、ネットワークを活用した治験に取り組んでいる病院もあります。高度なスキルを身に付けながら、地域密着の医療に携わりたい看護学生に適した職場です。

医院・クリニック

医院やクリニックは、地域に根ざした小規模な医療機関を指し、一般的な診療や治療、予防接種などを行っています。外来診療が中心で入院設備のないところも多く、夜勤を避けたい看護学生に適しています。

大病院のように役割分担が細かく設定されることは少なく、患者さんとの距離も近いため、柔軟な対応力と高いコミュニケーション能力が求められます。

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションは、看護師が利用者の自宅を訪れて医療ケアや生活支援を行う事業所です。病気や障がいのある方、高齢者が住み慣れた自宅で安心して過ごせるよう、点滴・服薬管理・入浴介助・健康相談などを行います。

病院勤務とは違い、利用者の生活環境に寄り添った看護を提供できるのが特徴であり、地域医療を支える大切な役割を担っています。

介護施設

介護施設は、病院のように治療を行う場ではなく、高齢者や障がいのある方が安心して生活できるよう支援する場所です。

看護師は、入居者の健康管理や服薬管理、体調不良時の対応、医師との連絡調整などを行います。医療知識を生かしつつ、入居者の生活に深く関わるやりがいの大きい職場です。

保育園・幼稚園・学校

保育園・幼稚園・学校には、医療的ケアが必要な子どもが通うこともあります。医療的ケアには、たんの吸引や胃ろうの管理、てんかん発作時の対応などがあり、看護師は子どもの体調管理と安全を見守ります。

また、保護者や教職員と連携し、子どもが安心して過ごせる環境を作るのも大切な役割です。看護師は医療と教育の現場をつなぐサポート役としても活躍しています。

企業

企業で働く看護師は「企業看護師」や「産業看護師」とも呼ばれ、従業員の健康管理をサポートするのが主な仕事です。具体的には、健康診断の実施・結果管理、体調不良者への応急処置、メンタルヘルスの相談対応などを行います。

医療行為は少なく、予防や健康づくりの支援が中心です。勤務時間は規則的で夜勤もないため、ワークライフバランスを大切にしたい看護学生の方には人気の職場です。

保健所

保健所は、地域の公衆衛生を守るための行政機関です。看護師は、感染症の発生時の対応や健康相談、生活習慣病予防など幅広い業務に携わります。

企業看護師と同様に、治療よりも地域住民の健康を支える仕事を中心に行うため、医療行為や診療の補助が向いていないと感じる方にはおすすめの職場です。基本的に夜勤はなく、行政職員として安定した働き方ができます。

4.看護師の給料

看護師を目指すにあたって、どれくらいの給料がもらえるのかが気になっている方も多いでしょう。ここでは、看護師の初任給と平均年収について解説します。

看護師の初任給と平均年収

まずは、看護師の初任給と平均年収を紹介します。

看護師の初任給

日本看護協会が公表している「2024年病院看護実態調査報告書」によると、残業代以外の手当を含んだ看護師平均初任給は以下の金額でした。

高卒+3年課程新卒の平均初任給 276,127 円
大卒の平均初任給 284,063 円

「高卒+ 3年課程新卒」とは、高校卒業後に看護短期大学や看護専門学校で3年間学んだ方のことです。4年制の大学で看護を学んだ方の初任給と比べると、約8,000円の差が生じています。

看護師の平均年収

令和6年の厚生労働省資料によると、看護師の平均年収は約519万円でした(※)。これは、ボーナスや手当などを全て含んだ金額です。

(※令和6年賃金構造基本統計調査より職員10人以上の施設におけるデータを基に算出)

なお、看護師を含む全ての職業と看護師の平均年収を比較すると、次のような結果となりました。

男女計の平均年収 男性の平均年収 女性の平均年収
看護師を含む全ての職業 看護師 看護師を含む全ての職業 看護師 看護師を含む全ての職業 看護師
526.9万円 519.7万円 590.8万円 534.8万円 419.4万円 517.9万円

令和6年賃金構造基本統計調査を基に算出 企業規模計(10人以上)

注目すべきは女性の平均年収で、看護師は全ての職業の平均年収を100万円近く上回っています。看護師は女性が91.4%と圧倒的に多いことから、看護師の平均年収は高い水準であるといえます。

看護師のボーナス・夜勤手当・残業代

次に、看護師のボーナス・夜勤手当・残業代について見ていきましょう。

看護師のボーナス

令和6年の厚生労働省資料によると、看護師の年間平均ボーナスは835,000円でした。(職員数が10人以上の施設)

なお、新卒看護師がもらえるボーナスの目安は58,800円というデータがあります(経験年数0年、20~24歳)。新卒のボーナスが少ない理由は、ボーナスの査定期間が在職前である可能性が高いこと、重要な仕事を任される機会が少ないことなどが挙げられます。

しかし、経験年数が1年を超えると、ボーナスの支給額も706,600円と大幅にアップします。(経験年数1~4年、20~24歳)

看護師の夜勤手当

2023年病院看護実態調査報告書によると、看護師の夜勤手当は勤務体制によって以下のような違いがあります。

勤務体制 平均夜勤手当
2交代制 夜勤 11,368 円
3交代制 準夜勤 4,234 円
3交代制 深夜勤 5,199 円

勤務時間が長い2交代制の夜勤は、3交代制の準夜勤や深夜勤と比べて手当は多くなるのが一般的です。

看護師の残業代

2024年病院看護実態調査報告書によると、看護師の月平均超過勤務時間は5.1時間であり、1ヶ月の残業代は約1~2万円程度と予想されます。

近年は、労働環境の改善により残業時間は減少傾向にありますが、患者さんの急変対応や業務の遅れなどで、予定外の残業が発生する可能性もあります。看護師には、突発的な事態にも柔軟に対応できる心構えが求められます。

5.看護師になるには

ここからは、看護師になるためのステップと、看護師国家試験の内容について解説します。

看護学校を探す

看護師になるには、国家試験に合格することが必須です。この試験を受けるには、看護学校で3年以上学び、必要な知識と技能を身に付けなければなりません。

看護学校には、主に次のような種類があります。

中学卒業後に進学する場合 高校卒業後に進学する場合
5年一貫 看護師養成課程校 4年制 看護大学 3年制 看護短期大学 3・4年制 看護専門学校
・高校+看護師課程が一体化している
・早期に看護の知識を学べる
・学校の選択肢は少ない
・大学卒の学歴が得られる
・じっくりと幅広い知識が身につけられる
・就職先の選択肢が多い
・学費が高い
・短期間で効率的に学習できる
・4年制の大学よりは学費が安い
・学校の数は減少傾向
・実習が多く実践力が身につく
・学費が抑えられる
・学校の選択肢が多い
・スケジュールが過密になりがち

中学卒業後、すぐに看護師を目指す場合は、5年生の看護師養成課程校が唯一の選択肢です。

一方、高校卒業後に進学する場合は、大学や専門学校などいくつかの選択肢があります。学校の数も多いので、それぞれの特色を把握したうえで自分に合う学校を探すことが大切です。

看護学校で必要なカリキュラムを履修する

看護学校では、解剖生理学・病理学といった基礎分野から、老年看護・地域看護などの専門分野まで幅広く学び、病院や施設での実習も行います。

カリキュラムを通じて、看護師国家試験に合格するための知識はもちろん、医療現場で必要な判断力やケアの方法を身に付けていきます。

なお、4年制の看護大学では一般教養を学習する場合もありますが、3年制の専門学校などでは看護以外の授業はほとんどなく、実習も多い傾向です。

看護師免許を取得する

看護学校で必要なカリキュラムを履修し卒業した方、または卒業見込みのある方には、看護師国家試験の受験資格が与えられます。

看護師国家試験は年1回、2月中旬の日曜日に全国12都道府県の指定された学校や会場で行われ、合格発表は3月中旬~下旬です。

看護師国家資格に合格し看護師免許を取得することで、はじめて看護師として仕事を行えるようになります。

看護師国家試験の内容と難易度

看護師国家試験の内容は、「人体の構造と機能、疾病の成り立ちと回復の促進、基礎看護学、在宅看護学、老年看護学、小児看護学」など、看護師に必要な幅広い知識を問うものです。

令和7年の合格率を見てみると、受験者全体で90.1%、新卒者では95.9%と高い数字です。

しかし、受験資格を得るまでには最低でも3年が必要であり、履修すべきカリキュラムも多いことから、看護師免許は決して簡単な資格ではありません。

取得が難しいからこそ看護師の社会的信頼度は高く、雇用や収入も安定しています。手に職をつけて長く働きたい方には向いている職業と言えます。

6.看護師が幸せを感じるのはどんなとき?

看護師の仕事は大変なことが多い一方で、やりがいや幸せを感じる瞬間もたくさんあります。ここでは、日本看護研究学会雑誌の調査をもとに、これから医療の道を目指すみなさんに向けて、先輩看護師たちが「幸せだな」と感じる場面を紹介します。ぜひ、将来の働くイメージづくりの参考にしてみてください。

患者さんが元気になった姿を見られたとき

幸せを実感する瞬間として、「患者さんが元気を取り戻し、笑顔で退院していく姿を見たとき」と話す先輩看護師は多くいます。

つらい治療や入院生活を支え、患者さんが少しずつ回復していく様子に寄り添えるのは、医療の現場にいる看護師ならではの経験です。

看護学生のみなさんも将来看護師として働く中で、誰かの力になれることへの大きな喜びを実感できるでしょう。

患者さんに「ありがとう」と言ってもらえたとき

看護師は、患者さんから「ありがとう」「助かったよ」という言葉をかけられることが多く、それが仕事のモチベーションにつながっているという声も聞かれます。

世の中に感謝される仕事はたくさんありますが、看護師は患者さんの命や生活に直接関わり、心身の苦しさに寄り添う特別な仕事です。責任が大きい分、「ありがとう」の重みも他の仕事とは異なります。

自分の存在が支えとなり、「あなたのおかげで元気になった」と感謝されることは、看護師にとって何よりの心理的報酬です。

命にかかわる仕事に誇りを感じたとき

看護師の業務は「業務独占」であり、看護師免許や医師免許など特別な資格をもつ方以外は行えません。常に社会から求められる貴重な職業のため、誇りをもって働き続けることができます。

また、命にかかわる場面も多く、先輩看護師は使命感をもって働いています。看護学生のみなさんも、将来看護師として働く中で、自分の行動が誰かの生きる力になっていることを実感し、あらためて「看護師を選んでよかった」と思う日がくるでしょう。

頑張りに応じた収入を得られたとき

看護師は忙しく責任も重い一方で、頑張りが給与や手当に反映されやすい職業でもあります。「夜勤に多く入る」「資格を取得して専門的な仕事をする」など、働き方によっては収入アップも目指せます。

特に、女性の平均年収は高水準で、経済的な安定が得られることも看護師の魅力の一つです。頑張った分だけ認められることは、働くうえでの自信ややりがいに繋がります。

木下 知理

木下 知理

患者さんが少しずつ元気になっていく姿を一番間近で見れること、笑顔で「ありがとう」と言ってもらえた瞬間には、看護師としての喜びと幸せを感じます。
長期の通院が必要な方とも信頼関係を築き、日々の生活や気持ちに寄り添えることは、看護師としての学びとやりがいにつながります。

7.看護師としてキャリアアップを目指すなら

看護師は、働き始めたあとも資格取得やスキルアップで活躍の場を広げられます。理想とする看護師像を考えながら、将来どんな道があるのか今のうちに知っておくと、自分らしいキャリアを描きやすくなるでしょう。

より専門性の高い資格を取得する

より専門性の高い資格を取得することで、看護師としてのキャリアアップが目指せます。具体的には、日本看護協会が認定する次のような専門資格があります。

認定看護師(R)

認定看護師(R)は、がん看護や感染管理、救急看護など、特定の看護分野における専門的な看護を提供できる資格です。

認定を受けるには、通算5年以上の実務経験(通算3年以上の認定看護分野経験)と、600~800時間程度の課程修了が必要です。

2024年12月時点では、全国で24,974名の方が認定看護師として登録されています。

専門看護師(R)

専門看護師(R)も、特定の看護分野における専門的な看護を提供できる資格ですが、認定看護師よりも幅広い役割をもちます。

認定を受けるには、5年以上の実務経験に加えて、看護系大学院の修士課程修了が必要でありハードルも高めです。

2024年12月時点の専門看護師(R)の登録者数は3,473名と、認定看護師よりもはるかに少ない人数であり、その分貴重な存在と言えるでしょう。

管理職を目指す

看護師としてキャリアアップを考えるなら、管理職を目指すのも一つの道です。まずは現場での経験をしっかりと積んだ上で、主任やリーダー業務を経験し、マネジメント力や調整力を身につけていきます。

病院によっては、管理職を希望する人に向けた研修や試験が用意されている場合もあります。積極的にチャレンジすることで、キャリアの幅を大きく広げられるのが看護師の魅力です。

木下 知理

木下 知理

看護師としてキャリアアップを目指す場合は、まず自分の目的をはっきりさせることが大切です。
例えば、得意な分野で専門性を高めたいのか、幅広くさまざまな分野を経験してスキルを磨きたいのか、あるいは管理職としてチームをまとめる役割を目指すのか。目的によって、必要な経験や学ぶべきことが変わってきます。

8.まとめ

看護師とは、療養上のケアや診療の補助を行う、社会的に信頼性の高い専門職です。勤務先によって、仕事内容や働き方、給料は大きく異なります。

看護師としての未来を考えるとき、目の前の就職先だけでなく、自分がどんな看護師になりたいかをイメージすることも大切です。将来のビジョンを描きながら職場を選べば、やりがいや成長を感じやすくなるでしょう。

満足できる就職先を見つけるには、合同説明会や就職セミナーで情報収集を行うのが効果的です。参加を希望する方は、病院情報や説明会日程を簡単にチェックできる「マイナビ看護学生」への登録をおすすめします。「マイナビ看護学生」でたくさんの情報に触れて、未来への一歩を踏み出しましょう。