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Topic. 23

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高畑充希、北村匠海、井浦新が送るヒューマンドラマ
「にじいろカルテ」の見どころに迫る!

作品情報

木曜ドラマ「にじいろカルテ」は、テレビ朝日系列のドラマ初出演となる高畑充希さんが主演を務める医療ドラマ。朝ドラ「ひよっこ」「ちゅらさん」をはじめ数々の名作を生み出してきた岡田惠和氏が脚本を手がけるハートウォーミングな作品です。ポンコツ内科医とヘンテコ外科医、前髪ぱっつん男性看護師が山奥の診療所で織りなすストーリーはいかに? 出演者インタビューを交えて、本作の魅力をお伝えします!

太陽(北村)と朔(井浦)に案内されながら、村の診療所へ足を運ぶ真空(高畑)。

太陽(北村)と朔(井浦)に案内されながら、村の診療所へ足を運ぶ真空(高畑)。(提供:テレビ朝日)

  • 木曜ドラマ にじいろカルテ
  • 2021年1月スタート 毎週木曜 よる9:00~9:54放送
  • 演出:深川栄洋
  • 脚本:岡田惠和
  • 制作:テレビ朝日 アズバーズ

「病を抱える医師」が山奥の診療所で地域医療に挑む

「病を抱える医師」が山奥の診療所で地域医療に挑む

紅野真空(高畑充希)は、夢と誇りを持って東京の大病院でバリバリ働く内科医。ところが、ある日突然「とある病」にかかっていることが発覚します。今の現場で働くのは難しくても、医師として仕事を続けたい――。悩んだ真空は、ひょんなことから存在を知った小さな村の診療所で、病気のことを隠して働くことに。バスに乗り、鬱蒼とした森を抜けてたどり着いた「虹ノ村」は、想像以上の山奥でした。そこで待ち受けていたのは、ツナギにグラサン姿のヘンテコ外科医、浅黄朔(井浦新)。そして、いじられキャラの若き看護師、蒼山太陽(北村匠海)。彼らと一つ屋根の下、不思議なシェアハウス生活が始まりますが……。村で出会った個性豊かな人々との触れ合いを通して、熱く命と向き合う真空が成長していく物語です。

キャストのご紹介!北村匠海が演じる 男性看護師の活躍にも注目!

主人公の紅野真空を演じる高畑充希さん

主人公である紅野真空(くれの・まそら)を演じるのは、高い演技力で多彩な役柄を務めてきた高畑充希さん。東京の大病院で内科医として外来を担当していた真空ですが、自らの病が発覚して途方に暮れてしまいます。そのとき、虹ノ村のウェブサイトで医師募集の告知を発見し、美しい風景と「住居無償提供」の言葉に魅かれて移住を決意。「医師であると同時に患者」という立ち位置を生かしながら、田舎の集落で奮闘していきます。ちなみに、真空の家事能力は絶望的で、部屋は散らかり放題なタイプ。

もう一人の医師、浅黄朔を演じる井浦新さん

井浦新さんが演じるのは、もう一人の医師である浅黄朔(あさぎ・さく)。「本業は農家、副業が外科医」と豪語する朔は自由奔放な性格で、真空に仕事を押し付けて畑仕事に出たり、患者さんと将棋を打ったりしていることも。ふざけた態度で人をいらだたせることも多いですが、医療現場での経験は豊富で、ピンチのときは頼れる存在。その過去は謎に包まれており、なぜこの村に来たのか語ろうとはしません。

看護師の蒼山太陽を演じる北村匠海さん

そして、北村匠海さんが演じるのは看護師の蒼山太陽(あおやま・たいよう)。肩からぶら下げた電子カルテがトレードマークで、仕事ぶりは驚くほど優秀かつまじめな性格ですが、村では「いじられキャラ」としての地位を確立。ただし、「男のくせに」「看護師は女房役」などと言われるのをとても嫌がります。家事全般が得意で、ついつい人の面倒を見てしまう世話焼きな一面もあります。フリーダムな朔とは犬猿の仲でケンカが絶えないものの、実はいいコンビ。今まで接してきた女性とは違うタイプの真空が、少し気になる様子で……。3人の人間関係がどう進展していくのかも、見逃せないポイントになりそうです。

【出演者インタビュー】毎週木曜日は、コミカルで温かなヒューマンドラマにホッとして

――本作の台本を読んだとき、そして現場に入ったときの印象を教えてください。

井浦:こんな時代だからこそ必要とされる、明るくて温かな作品だと思いました。ただ、そこに様々なスパイスが加えられています。その一つがユーモアで、予定調和に陥りがちな場面をいい意味でかき回すような感覚でしょうか。私が演じる浅黄朔という医師は、過去に何かを抱えている人物。しかし、「いかにもミステリアス」という類型的な人物像にとどまることなく、3人での芝居を通して自由に役が育っていくことを新鮮に感じています。

北村:台本のト書きで人物の心情を理解できる表現が多く、役のイメージを描きやすかったです。ただ、現場に入ると、監督の演技指導が想像をはるかに上回ってくるので……。新しく台本を頂くたびに、「監督はどうするんだろう?」とワクワクしていました。看護師である蒼山太陽は感情の変化が激しい、いわゆる「ブチギレキャラ」でもあり、そこに演じる難しさもありますが、3人での会話のキャッチボールを通して、血の通った言葉としてセリフが出てくるようになりました。

高畑:最初に台本を読んだ感想は、「岡田さんワールドだ!」でした。登場人物の気持ちや行動の理由が明白で、役者にとって優しい台本なんです。北村さんのおっしゃる通り、現場は想像以上にスパルタでしたが(笑)、自分のイメージ以上に役が生きてくる感覚がおもしろいですね。話が進むごとに3人の関係性も変化していきますが、そこにリアルさがあるように思います。「目の前で起こったことに反応する」という、単純なようで実は難しいことに挑戦する毎日です。

とある病がきっかけで村に移住してきた真空

――医師や看護師を演じる中で、医療や医療従事者に対するイメージは変化しましたか。

北村:病院といえば「都会の大きな医療機関」のイメージが強かったので、診療所のセットを見て「こんなに親しみやすい医療現場もあるのか!」と驚きました。村で暮らすおじいさんやおばあさんたちと触れ合う演技を通して、看護師は人と人とのつながりや愛を感じられる素敵な仕事だと感じています。

「看護師は人と人とのつながりや愛を感じられる素敵な仕事」

高畑:実は、「医者も人間だ」が本作のテーマの一つなんです。一般の人からすると、医療従事者は「完璧」に見えて、絶対的な存在としてとらえがちです。しかし実際には、当たり前だけれど人間として不完全な部分もある。役作りを通して、医師や看護師の背景にあるそれぞれの人生を、少しだけ想像できるようになりました。

井浦:「病院」というものにどこか無機質なイメージを持っていましたが、本作を通して「人に会いに行く場所」であると認識するようになりました。田舎の診療所の物語ということで、医療従事者と地域住民の距離感が近く、病気でなくても会いに来たりする場面が多いのです。そうした交流で心癒されるのも大切だということは、昨今の医療ドラマではなかなか注目されなかった部分ではないでしょうか。

「本業は農家、副業が外科医」と豪語する朔

――放送を楽しみに待っている視聴者に向けて、本作の見どころを教えてください。

高畑:2020年は暗いニュースも多く、今日一日を踏ん張ることがとても難しい一年だったように思います。本作では、それぞれの登場人物が「何か」を抱えながら、それでも毎日を過ごしていく姿がハートフルに描写されています。新たな気持ちで迎える2021年、「毎週木曜日はこのドラマがあるから癒される」と思っていただけたらうれしいです。

高畑充希さん

井浦:私たち3人は「虹ノ村診療所」で働きながら共同生活を送る役どころですが、そこで生まれるやり取りは総じて喜劇的です。時に人生は大変だけれど、それでも人と関わりながら生きていくことってなんて素晴らしいのだろう……。そんなことを感じつつ、笑い飛ばしながら観られる楽しい作品です。

井浦新さん

北村:このドラマで描かれる人たちは、誰も「一人で生きよう」としていません。地域住民を助けるために私たち3人が支え合っているし、村人同士も助け合って生きている。そして、病を抱える真空先生も……。2020年は医療関係者の皆さんにとって例年以上に大変な一年だったと思いますが、実際の医療機関でもこうした支え合いがあったに違いありません。ハードな毎日でお疲れ気味の皆さんに、このドラマでホッとしてもらいたいです。

北村匠海さん

地域住民の生活に密着しながら治療やケアを提供する診療所の様子を、ハートフルな視点で描く本作。高度な医療技術を提供することはもちろん大切ですが、それでも完全には回復しないと分かってからの患者さんの人生にどう寄り添っていくのか――。真空たちの姿から、その答えが見えてくるかもしれません。看護学生も必見の「にじいろカルテ」は、2021年1月スタートです!

「にじいろカルテ」