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看護師は連休を取れる?取りにくい理由や連休を取るための工夫について解説
看護師の勤務はカレンダー通りでないことがほとんどで、土日やゴールデンウィークなどでの連休は取りにくいことがあります。しかし、夏季休暇や有給休暇、希望休などを使って連休を取得することも十分に可能です。
本記事では、看護師の休み方、特に連休について気になっている看護学生の方々に向けて、看護師の連休が少なくなる理由や連休を取れるタイミング、連休を取るためにできる工夫、そして職場選びのコツまで解説します。
監修者
木下 知理
日鋼記念看護学校看護学科を卒業後、呼吸器内科・透析科・健診センターでの勤務を経て、現在は札幌市内のデイサービスに勤務。現役看護師として働く中で得た経験をもとに、看護記事の監修を担当。読者にわかりやすい内容になるよう現場の視点を大切にしている。
INDEX
1. 看護師は連休を取りにくい?
看護師が働く医療分野では、一般的な企業のようにカレンダー通りの勤務にならないことも多いです。シフト制などで休みが不定期の職場もよく見られ、その場合は1日単位の休みにもなりやすいので、看護師は連休を取りにくいと言われる要因になっています。
しかし、土日やゴールデンウィークなどでの連休は取りにくいことがあっても、連休自体はタイミングや休暇制度の活用次第で十分に取得可能です。カレンダーに合わせての連休は取りにくい面があるものの、連休が取れないわけではありません。
2. 看護師の連休が少なくなる理由
特にシフト制で働いている場合は、1日単位の休みが多くなって連休は少なくなりがちです。その理由について解説します。
完全週休2日制ではないため
週休の制度はさまざまありますが、看護師が働く職場では「週休2日制」や「4週8休制」が多いです。よく聞かれる「完全週休2日制」と比べると、以下のような違いがあります。
- 完全週休2日制:毎週必ず2日の休みがある
- 週休2日制:1ヶ月の間に、週2日の休みがある週が1回以上ある
- 4週8休制:4週間の間に休みが8日ある
中でも、週休2日制を前提として4週8休制で運営している職場が多いようです。このような場合、週ごとに休日の日数が変わる可能性が高いでしょう。
完全週休2日制でも必ずしも2連休になるとは限りませんが、より柔軟性のある週休2日制や4週8休制のほうが連休の回数が少なくなりやすいと考えられます。
シフトのバランスが重視されるため
看護師のシフトを作成するうえでは、シフトに穴が開かないように人員を配置することが何よりも重要です。加えて、チーム全体で勤務に偏りが出ないようにすることも意識されます。
もちろん、できるだけそれぞれの希望をかなえられるよう調整が行われますが、チームとしてのスケジュールやシフトのバランスなどを考慮した結果、希望が通らないというケースもあるでしょう。
特に、人手不足の職場や少人数の職場では、業務を優先させるために一人ひとりの希望を汲めない状況が発生しやすいといえます。
夜勤明けが休みとみなされるため
看護師は夜勤を含むシフトで働いていることも多いです。夜勤明けの日は、午前中のうちに退勤して、そのあとは勤務がありません。
法律上はこのような日も原則として勤務日とみなされ、休日ではありませんが、一日の大半は勤務しないことになるため、実質的に休日と同等の扱いになっていることもよくあります。その結果、その次の日も勤務となるケースが発生しやすいのです。
夜勤明けの次の日に休みが取れれば、ほぼ2日分のフリーな時間ができるため連休のように過ごせますが、職場の事情で連休が取りにくい状況にある場合は、夜勤明けの次の日は勤務日とされることが多いでしょう。
【出典】徳島労働局「労働条件 : 休憩・休日(休憩・休日)」
3. 看護師が連休を取れるタイミングとは?
看護師はカレンダーに合わせた連休は取りにくいと述べましたが、実際にどのようなタイミングで連休を取得できるのか、その代表例を紹介します。
夏季休暇
夏季休暇は、6月〜9月頃の夏季に設定されている休暇です。一般的にはお盆の時期に会社全体で夏季休暇になったり、各従業員がお盆の前後で休暇を取ったりすることが多いですが、お盆に職場が休業にならない看護師の場合は時期をずらして夏季休暇を取得することもあるでしょう。
取得できる日数は職場によって異なるものの、3日〜4日程度が平均的で、通常の休日と合わせるなどして5日〜7日、またはそれ以上取得できる場合もあります。ただし、中には夏季休暇制度がない、あるいは別の休暇制度で代替されている職場もあるようです。
年末年始休暇
年末年始休暇(冬季休暇)は、12月から2月頃までに取得できる休暇です。一般企業では12月末〜1月始めを年末年始休暇の期間としていますが、年中無休の医療機関ではこれよりも長く設定されて、スタッフが交代で3日〜7日程度の休暇を取ることも多いでしょう。
看護師によっては12月末〜1月始めは勤務してそれ以外の時期に取得することもあります。年末年始は一時帰宅によって入院患者が減る傾向があり、その間の勤務には休日出勤手当が支給される職場が多いことなどが理由の一つです。
有給休暇
原則として時期を問わずに取得できる有給休暇もあります。有給休暇は労働基準法に基づいた休暇制度で、休暇中も給与が発生するのが特徴です。企業には一定の要件を満たす労働者に対して年5日以上の有給休暇(年次有給休暇)を取得させるよう義務づけられています。
原則として1日単位での取得となるので、業務に支障がなければ単日でも連休でも本人が希望するタイミングで取得できます。
参考として、日本看護協会の「2024年 病院看護実態調査 報告書」によると、看護職員(正規雇用)の2023年度における年次有給休暇の取得率は平均69.7%です。また、2021年の調査によると、所定有給休暇日数の平均は17.8日、実際の消化日数は平均9.6日となっています。
【出典】厚生労働省「次年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています」
【出典】日本看護協会「2024年 病院看護実態調査 報告書(7.看護職員の労働条件(5)年次有給休暇取得率)」
【出典】日本看護協会「2021年 看護職員実態調査(2.職場の労働条件(6)有給休暇の取得状況)」

木下 知理
看護師が連休を取りやすいタイミングとして多いのが、夜勤明けの翌日に休みが続く場合です。夜勤後は身体的な負担がありますが、その後に休みがあることで行動しやすくなります。人員状況や希望休の通りやすさによっては、調整次第で連休を確保することも可能です。
4. 看護師が連休を取るためにできる工夫
看護師が希望に沿って連休を取るために、意識しておくと良いポイントをご紹介します。これらのポイントを押さえておくことで、連休をより取得しやすくなるでしょう。
早めに休みの希望を出す
「この時期に連休を取りたい」といった希望がある場合は、希望休や有給休暇の申請などを早めにしておくことをおすすめします。できればシフト希望の提出を促される前に看護師長や病棟師長に相談しておくと、優先的に調整してもらいやすいでしょう。
また、同じ部署の仲間たちと積極的にコミュニケーションを取って、予定を共有し合うことも大切です。シフトを回すためにお互いに協力する姿勢が普段からあれば、休みの調整もスムーズに進みます。
夜勤明けと休日を組み合わせる
夜勤明けは午前中で帰れるため、1日の希望休や有給休暇を取るときは夜勤明けの次の日に取得すると、連休のように過ごすことができます。また、連休を取得する際も夜勤明けと組み合わせると、休日が1日増えたような感覚を得られるでしょう。
夜勤明けの帰宅後は休息を取るのが一般的ですが、午後からでも活動することで、フリーな時間を増やして休日をより有意義に使えます。
月をまたいで有給休暇を取る
法的には「有給休暇を使った連休は何日まで」といった制限はありませんが、シフトを作成する関係上、ひと月の中でまとまった日数の有給休暇が取りにくい場合もあります。
そのようなときは、月をまたいで申請して連休にする方法がおすすめです。特に旅行や帰省のためにまとまった休みが欲しいときに、この方法が活用できます。
例えば、月末の29日〜31日まで3日間休暇を取り、翌月の1日〜3日の3日間も休暇にすれば合計で6日間の連休となります。月が分かれているため3日ずつの申請となり、シフトも作成しやすくなるのがメリットです。
連休を取りやすい職場を選ぶ
職場によって連休の取りやすさは異なるので、希望通りに休みが取れることを重視したいという方は、連休が取りやすい職場を選ぶことも大切です。一般的には、以下のような医療機関は連休が取りやすいとされています。
クリニック
クリニックは定休日が決まっていて、祝日や年末年始、お盆の時期なども休みとなることが多いです。もともと決まった休みがあるため連休が発生しやすく、それらの休みと合わせて希望休や有給休暇などを取ることで連休を作ることもできます。
また、入院設備のないクリニックがほとんどなので、勤務は基本的に日勤です。そのため、勤務時間が不規則になりにくく、ワークライフバランスを維持しやすいでしょう。
大学病院・国立病院
大学病院や国立病院といった大規模な病院は、働いている看護師の数も多いです。そのため、1人の休暇や欠勤を皆でフォローしやすい環境にあります。それぞれのシフト希望も通りやすいでしょう。
院内に部署や診療科も多数あるので、より希望に合った働き方ができる部署・科への異動を申請することも可能です。
加えて、大規模な病院は福利厚生も充実している傾向があり、上記で挙げた以外の休暇制度、例えばリフレッシュ休暇や慶弔休暇などが提供されていることがあります。法定外の休暇が取得しやすいので、旅行などのための長期休暇も作りやすいでしょう。
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションでは、平日に患者宅に出向いてサービスを提供することが一般的です。そのため、土日祝日は休みになることも多く、カレンダー通りの連休を取りやすいです。
ただし、通常の出勤がない日でもオンコール対応がある、土日祝日は交代で勤務するといった事業所もあるため、就職を検討する際は事業所ごとの勤務体制をよく確認して、休みの取りやすさを比較すると良いでしょう。
介護施設
介護施設では、働く看護師の数は少ないですが、少人数だからこそシフトの調整がしやすいというメリットがあります。前もって予定を共有し合っておけば、休みの希望が重なることも防げるでしょう。
介護施設もクリニックなどと同様に日勤がメインで、特にデイサービスやデイケアでは夜勤が発生することがほとんどありません。そのため、夜勤を避けたい看護師にもおすすめの職場です。

木下 知理
看護師が連休を取るためには、事前の工夫や相談が大切です。病棟勤務では土日祝に休み希望が集中しやすいため、家庭の事情や旅行などの予定がある場合は早めに相談しておきましょう。普段から必要な情報を共有し、周囲と調整することで、連休の取得につながります。
5. 連休が取れる職場の探し方
連休を取りやすい職場の例をご紹介しましたが、同じ種類の医療機関でも職場によって違いが出てくることがあります。そこで、職場探しの際のポイントについても解説します。
勤務体系を確認する
特に病棟では、看護師のシフトは2交代制もしくは3交代制で組まれています。どちらにもメリット・デメリットがありますが、連休が取りやすいのは2交代制です。
3交代制では夜勤が前半(準夜勤)と後半(深夜勤)に分かれ、夜勤の時間が短く済みますが、シフトが細分されることから休日も細切れになりやすいです。ほかのメリット・デメリットも考慮する必要がありますが、連休を重視するなら2交代制の病院を選ぶと良いでしょう。
年間休日の日数を確認する
年間休日とは、企業が定めている1年間の休日数の合計です。通常の週休だけでなく夏季休暇や年末年始休暇なども含まれ、その職場の休みがどれほど多いかを判断できます。
1日8時間勤務の場合は年間休日105日が法律上の最低基準であるため、それをどの程度上回っているかがポイントとなります。
また、日本看護協会「2024年 病院看護実態調査 報告書」によれば、看護職員の所定年間休日総数は平均で117.2 日です。そのうち、「120〜130 日未満」が47.4%と最も多くなっています。こちらのデータも1つの基準となるでしょう。
【出典】日本看護協会「2024年 病院看護実態調査 報告書(7.看護職員の労働条件(2)所定年間休日総数)」
有給休暇取得率を確認する
年次有給休暇は基本的に最低でも5日は取得しなければなりませんが、付与日数はそれ以上になります。有給休暇取得率を確認することで、その付与日数をどれほど消化できているか、つまりどれほど休みを取りやすいかを比較することができます。
前述の2024年における日本看護協会の調査によると、正規雇用の看護職員の有給休暇取得率は平均69.7%となっています。その職場の取得率がこれよりも多いか、また法律で決まっている付与日数や職場ごとの付与日数を参考に何日程度消化できそうか試算してみると良いでしょう。
【出典】日本看護協会「2024年 病院看護実態調査 報告書(7.看護職員の労働条件(5)年次有給休暇取得率)」
【出典】厚生労働省「次年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています」
病院独自の休暇制度を確認する
福利厚生の一環として、独自の休暇制度を設けている医療機関もあります。以下のような休暇制度が一例です。
- 慶弔休暇
- 育児休暇(法律で定められている育児休業とは異なる)
- 誕生日休暇
- リフレッシュ休暇
- 健康促進休暇
こうした休暇制度が充実している職場であれば、従業員の働きやすさを重視していて、連休を含めた休みも取得しやすいと考えられます。

木下 知理
連休を重視して職場を探す場合、外来やクリニックなど暦通りの休みが取りやすい職場がおすすめです。
一方で、医療現場ではどの職場でもスタッフ同士の連携が欠かせません。体調不良や家庭の事情で欠勤者が出た際には、互いにフォローし合う必要があります。休みの取りやすさに加えて、困ったときに助け合える職場かどうかも意識して選ぶことが大切です。
6. まとめ
医療機関はカレンダー通りの営業でないことがほとんどで、看護師はシフト制で働くことが多いため、「連休は取りにくい」という声もあります。しかし、ゴールデンウィークやお盆、年末年始といった一般的な連休には合わせられなくても、連休を取ることは十分に可能です。
夏季休暇や年末年始休暇、有給休暇などは看護師にも提供されており、シフトの作成前に希望休を申請することもできます。ただし、連休の取りやすさは職場ごとの状況によって変わってくるでしょう。
希望に沿った休みを取りたいと考えている場合は、医療機関の種類や勤務体系、年間休日数、独自の休暇制度などをよく確認することが大切です。
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木下 知理
病棟では24時間365日、常に患者が入院しているため、看護師を途切れなく配置する必要があります。そのため、外来やクリニックのように暦通りの連休を取りにくいのが現状です。
さらに、安全に業務を行うため、その日の勤務する看護師の経験年数のバランスも考慮され、医師と迅速に連携できるベテラン看護師の配置が欠かせません。 このような理由から、1人ひとりの看護師が連休を取りにくくなっています。