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准看護師になるには?必要な資格や取得方法、主な就職先などを解説
准看護師になるには、「准看護師免許」を取得する必要があります。准看護師養成所や高等学校衛生看護科で学んだあと、各都道府県で行われる准看護師試験に合格することで免許を取得することができます。
本記事では、これから准看護師を目指す学生の方に向けて、准看護師になる方法や准看護師試験の概要、就職先となる主な職場や初任給、さらに正看護師へのキャリアアップについても解説します。
INDEX
1. 准看護師になるには?資格は必要?
准看護師は、医師や歯科医師、看護師の指示を受けて看護業務や診療補助を行う職種です。看護師、いわゆる正看護師とは区別される職種ですが、准看護師になるには資格が必要です。ここでは、准看護師になるために必要となる資格について解説します。
准看護師には「准看護師免許」が必要
准看護師になるためには、「准看護師免許」が必要になります。准看護師免許は都道府県知事から発行される免許で、各都道府県で実施される准看護師試験に合格して免許の申請手続きを行うと取得することができます。取得した免許は全国で使用可能です。
なお、正看護師になるための「看護師免許」は厚生労働大臣が発行する免許で、試験も看護師国家試験という准看護師試験とは別のものです。
准看護師試験を受験するには
准看護師試験を受験するには、准看護師養成所や高等学校衛生看護科で所定の課程を修了している、またはその見込みがある必要があります。入学から修了までの期間は2〜3年です。
准看護師養成所とは
准看護師養成所は、准看護師を育成するための学校です。看護専門学校の1学科として設けられていることもあります。
通う期間は2年間で、全日制のほかに定時制(半日制)もあります。全日制の場合は週3日、定時制の場合は週5日授業が行われるケースが多いようです。
【出典】日本准看護師連絡協議会「准看護師養成所・准看護学校等一覧」
高等学校衛生看護科とは
高等学校衛生看護科は、高等学校に設置されている専門学科の一つです。准看護師養成課程として位置付けられており、一般的な高校と同じく3年間通います。
なお、この衛生看護科に加え、3年間の看護科課程と2年間の専攻科を合わせた「5年一貫課程」の制度も平成14年度から始まっており、こちらは高校入学から5年間で正看護師を目指せる課程になっています。
【出典】文部科学省「高等学校における看護教育(高等学校における看護教育について、5年一貫教育について)」
2. 准看護師はライフステージを問わず目指しやすい
准看護師は、看護職の中でもライフステージを問わず目指しやすい職種です。多くの人に門戸が開かれており、免許取得までの期間も短いのが特徴といえます。
中卒以上なら入学試験を受けられる
准看護師養成所、高等学校衛生看護科ともに、入学試験の受験資格は「中卒以上」です。すでに高校を卒業している方は准看護師養成所、卒業していない方は高等学校衛生看護科を選ぶのが一般的ではありますが、どちらも個人の状況を問わず選択しやすいでしょう。
入学試験の内容も中卒レベルに設定されており、難易度は高くありません。試験科目は学校によって異なるものの、国語・数学・社会・理科・英語といった基本的な科目から出題されることが多いです。
半日制や定時制の学校もある
前述したように、准看護師養成所の場合は全日制だけでなく、半日制や定時制の学校もあります。平日の午後や夜間に授業が行われるため、働きながら学校に通いたいといったニーズにも対応しています。
中学・高校卒業後に正看護師を目指す場合は基本的に日中授業が行われる学校に通うことになるため、それに比べると家庭の事情などがある方でも通いやすいといえるでしょう。
最短2年で免許を取得できる
准看護師養成所でのカリキュラムは、2年で修了できます。修了と同時に准看護師試験を受け、合格して免許が交付されれば准看護師として働き始められます。
正看護師の場合はすべての課程を修了するのに3〜5年かかるため、できるだけ早く働き始めたいと考えている人には大きなメリットでしょう。
また、在学期間が短い分、学費も安い傾向があり、金銭面でも免許取得のハードルが低いです。授業料は月25,000〜40,000円程度、そのほかの費用も合わせて免許取得までに必要となるのは約100万円〜200万円が目安となります。
3. 准看護師試験の概要
免許を取得できるかどうかが決まる准看護師試験について気になっている方も多いでしょう。ここでは、准看護師試験の概要を紹介します。
試験のスケジュール
准看護師試験は毎年1回、2月上旬〜中旬に各都道府県で行われます。願書提出から合格発表までのスケジュール感をまとめました。
- 10月~12月:願書等提出
- 2月上旬〜中旬:試験実施
- 3月上旬~中旬:合格発表
具体的な日時は都道府県によって異なり、試験日が被らなければ複数の都道府県で願書を提出して受験することも可能です。
【出典】東京都保健医療局「令和7年度東京都准看護師試験の実施について」
試験内容
試験は、マークシート方式で行われます。1問1点の全150問・150点満点で、出題科目は以下のとおりです。
- 人体の仕組みと働き
- 栄養
- 薬理
- 疾病の成り立ち
- 保健医療福祉の仕組み
- 看護と法律
- 基礎看護
- 成人看護
- 老年看護
- 母子看護
- 精神看護
令和3年度からは日本准看護師推進センターによる全国統一の試験問題になっており、都道府県によって出題内容に違いはありません。また、試験基準が改正され、令和5年度からは新しい科目および問題数で実施されています。
【出典】一般財団法人日本准看護師推進センター【公式ホームページ】
【出典】厚生労働省「准看護師試験基準の一部を改正する件について(通知)」
合格率
准看護師試験の合格率は、おおむね95%以上の水準で推移しています。試験問題が全国統一されてから令和6年度までの合格率は以下のとおりです。
- 令和6年度:98.9%
- 令和5年度:98.2%
- 令和4年度:97.9%
- 令和3年度:98.0%
准看護師課程でしっかりと学び、試験に向けて準備ができていれば、ほとんどの受験者が合格できるといえるでしょう。
【出典】厚生労働省「令和3年度准看護師試験の実施状況について」の訂正について」
4. 准看護師が活躍している主な職場
実際に准看護師免許を取得したあとは、どのような場所で働くことができるのでしょうか。厚生労働省の「令和6年衛生行政報告例」を参考に、現役の准看護師が活躍されている主な職場を紹介します。
【出典】厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況 結果の概要(就業保健師・助産師・看護師・准看護師)」
病院
上記の厚生労働省の資料によると、准看護師の30%以上が病院に勤務しています。病院とは20床以上の病床を持つ医療機関のことです。仕事内容は診療科によって異なる部分もありますが、医師の診療補助や入院患者の世話が基本となるでしょう。
病棟勤務の場合は夜勤によって夜勤手当がもらえることや、診療科ごとの専門知識を身に付けられることなどが魅力です。
診療所・クリニック
診療所・クリニックに勤務する准看護師も、全体の30%以上にのぼります。診療所・クリニックは病床が19床以下、または病床のない医療機関で、病院に比べて小規模なのが特徴です。
看護師や准看護師は日勤で外来診療の補助にあたるケースがほとんどで、診療曜日も決まっているので、病院と比べて不規則な勤務になりにくいでしょう。特に小規模な場合は、診療補助以外に受付や会計、清掃などを担うこともあります。
介護施設
介護施設で働く准看護師も、全体の25%程度と比較的多いです。介護施設では、看護師や准看護師が利用者の健康管理全般を担います。具体的には、バイタルチェックや服薬管理、喀痰吸引、看護記録の作成などが挙げられます。
施設形態や利用者の状態によって必要となる看護の内容や夜勤・オンコールの有無は異なりますが、介護職員と協力しながら入浴・食事・排泄の介助といった介護業務を行うこともあるでしょう。
保育園
数%程度ではありますが、社会福祉施設で働く准看護師もいます。その中でも代表的なのが保育園です。園児の健康管理や保育士・保護者に対する健康指導などが主な仕事となります。
また、保育園では保育士の配置基準が決められていますが、保健師や看護師と同様に准看護師も1施設につき1名まで保育士とみなすことができるため、保育業務も准看護師の仕事に含まれることがあります。
【出典】厚生労働省「保育所等における准看護師の配置に係る特例について(通知)」
【出典】厚生労働省「保育所における看護師等の配置特例の要件見直しに関する留意事項等について」
5. 准看護師の初任給と年収の目安
収入面も、准看護師を目指す方の気になるところでしょう。厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」から、「20〜24歳・経験年数0年」の准看護師の所定内給与額(月額)を見てみると、平均20万500円であることがわかりました。このことから、初任給は20〜21万円程度が目安といえます。
また、同じ「20〜24歳・経験年数0年」の准看護師のボーナス(年間賞与その他特別給与額)は、平均9万2,300円でした。所定内給与額と合わせて年収に換算すると、249万8,300円となります。手取りに換算すると、月給は16万円程度、年収は200万円程度が一つの目安です。
| 所定内給与額 | 年間賞与その他特別給与額 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 新人准看護師の 給与目安 |
20万500円 | 9万2,300円 | 249万8,300円 |
| 准看護師全体の 給与目安 |
27万3,700円 | 64万100円 | 392万4,500円 |
経験年数が上がると給与も上がる傾向にあり、准看護師全体では月給・ボーナス・年収ともに平均額が1.5倍以上アップしています。職場や働き方によっては、これより高い収入が得られることもあるでしょう。
【出典】e-Stat「令和6年賃金構造基本統計調査(職種(小分類)、年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計))」
6. 准看護師になるなら正看護師への道も視野に
准看護師には資格(免許)の取りやすさなどのメリットがありますが、給与やキャリアの選択肢という観点から見ると、正看護師に比べて制限される部分も多いです。そのため、准看護師から正看護師を目指す方もいます。
准看護師から正看護師になるには、看護師養成所で「2年課程」を修了する必要があります。課程の修了にかかる期間は2〜3年です。全日制のほか、定時制や通信制もあるため、働きながら正看護師を目指すことができます。
- 高等学校既卒の場合
:全日制(2年)もしくは定時制(3年)の看護師養成所
→看護師国家試験 - 高等学校未卒の場合
:3年以上の実務経験
→全日制(2年)もしくは定時制(3年)の看護師養成所
→看護師国家試験 - 通信制を選ぶ場合
:7年以上の実務経験
→通信制(2年)の看護師養成所
→看護師国家試験
正看護師になると給与のアップが見込めることに加え、管理職や認定看護師・専門看護師へのキャリアアップ、さらに保健師や助産師というキャリアも選択可能です。職場によっては進学のための支援を受けられる場合もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
7. まとめ
准看護師になるには、各都道府県で実施される准看護師試験に合格して准看護師免許を取得する必要があります。准看護師養成所や高等学校衛生看護科で所定の課程を修了している、またはその見込みであることが、准看護師試験の受験資格です。
准看護師は、正看護師に比べて免許取得のハードルが低く、より早く看護職として働き始められるという特徴があります。ただし、給与やキャリアの選択肢について考えると、正看護師のほうがメリットは大きいです。
そのため、准看護師を目指す際は将来的なキャリアも見据えた就職活動が重要となります。マイナビ看護学生では、病院情報や説明会日程を簡単にチェックできます。ぜひ登録して、合同説明会や就職セミナーで情報収集を行い、ご自身に合う就職先を見つけましょう。













