実習悩み相談室 こんな時、あなたならどう考える?

看護学生にとって自分の看護観を形作る重要な時間が「看護実習」。
とくに臨地実習では誰もが苦労や挫折を経験するようです。

医療行為として過ちは絶対にあってはなりません。看護行為でも、それは同様です。患者さんの個別性、疾患、その時々の状況により看護行為は変わってきます。もちろん、メンタル面でのサポートも!
1つのトラブルケースとその対処方法を「患者さん」「看護師」「チームメンバー」「etc…」の4種類に分けて紹介します。そしていま、この記事を読んでいるあなたならどう考えますか?たくさんの意見の中から自分なりの看護を考えてみましょう。

対患者さん編 CASE1 患者さんに言われたショックな一言。どう答えれば良いのでしょうかマヤ子(大学4年生)

あの時、わたしはどう答えれば良かったのでしょうか?

直腸がんで永久的ストマ造設した患者様を受け持ちました。実習も残りあと2日という時に、それまで明るくムードメーカーだった患者様から「こんなのつけるくらいなら死んだ方がマシよね」と言われました。どう答えて良いかわからず「そういう気持ちになってしまうのですね」としか言えず、その場を後にしました。実習指導者、担当教員にも報告し、いろいろ考えたのですが、結局良い対処法が見つからず不完全燃焼で実習が終わってしまいました。

実習最後の日に「頑張って立派な看護師さんになるのよ」と笑顔で挨拶していただきましたが、私は何もできませんでした。もう看護師になるまで1年もないのに、こんな私が臨床でやっていけるか不安です。

どうやって乗り切ったか

グループメンバーや指導者とも話したけど…

実習グループの学生同士でも答弁しました。でも誰も答えは浮かびませんでした。担当の指導者や担当教員は「その気持ちをただ聞いてほしかっただけで、決して答えは求めてなかったと思いますよ」と言ってくださいましたが、私の中ではもやもやしていて一生忘れられない体験です。

多くの考えが挙がるとより参考になる! 匿名でつぶやいてみよう!(200文字以内)

みんなのつぶやき

私はオストメイトであり、看護師の経験もありました。私もそうでしたがボディイメージの変化に悩んでいました。きっと患者さんは気持ちを吐露して、ご自分の気持ちの整理をしていたのかなと思います。誰かに話を聞いてもらいたかったんだと思いますよ。なかなか話せる事ではありませんし、患者さんと信頼関係を築くことができていたと私は思います。

あまり悩みこまないことも大切かと。患者さんも確かに聞いてほしいだけの時もあります。

自分自身のボディイメージに対する悩みは難しいものですよね。まずはその思いを受け止めてあげて、ストマも一つのあなたの大切な個性ですと一声かけてあげるだけでも患者さんの中で何か変わったのかもしれませんね。

悔しい事柄から、あのときこうしていたら...数年経った自分ならこんなことが言えるなど、あとから見えてくるものです。そのとき、自分のレベルにあった看護をするだけで十分。例えば学生や新人なら傾聴くらいしかできなかったとしても、ナースは1人じゃない。色々な年代のナースがいるから色々な援助が出来ると思います。患者もあなたの立場をわかった上での発言。本当に深く語り合いたかったら別の人に語ってるのでは?

私は直接どうしてそう思うのですか?と尋ねてしまいます。そこから本音が聞けることがあると思っているからです

私はできるだけ患者さんの側にいて、患者さんが思いを表出でき、精神的な苦痛が少しでも軽減すればいいなという思いを持って関わっていました。側にいることも大切な看護の1つということを指導者さんから教えていただいたので、自信を持っていいと思います!

私も実習先で「死んだほうがましだ!」と苛立ちを込めて言われてしまいました。とても心苦しくなりましたが、気持ちをぐっと堪えて、患者さんの話しを傾聴し、なるべく側にいる時間を増やし、患者さんの表出しやすい環境をつくりました。

私のグループでも同じようなことがありました。そのときは、患者さんは大分ネガティブな発言が多かったため不安を傾聴して考えたことを言えば患者さんも気が楽になったとおっしゃってました。だから、傾聴するだけでも不安が軽減することになると思います

患者さんの気持ちが完全に理解することができることはないから共感しようとすることが大切だと思います。

本音を聞き出すことができたのは凄いことだと思います。自信をもって!!

不安を表出することで不安が軽減し、自分たちは傾聴して聞くことが大切なんだと思う。正解はないし、自分が出来ることを精一杯やったらいいと思う。

私のグループでも同じような事例がありました。その患者さんは、「聞いてくれるだけでありがたい。どうしてほしいとかじゃなく、一緒に聞いてほしかったんだ。」と話されていました。ですので、担当教員の言葉を素直に受け止めていいと思いますよ。

私も同じような経験がありマヤ子さんの先生と全く同じようなアドバイスを頂きました。返答は言葉だけじゃなく手を握ったりそういう事でも気持ちは十分伝わると教わりました。

実習お疲れ様でした。メンタル部分のサポートは患者様の年齢や個性、その時の状況で変わってくると思います。

担当の指導者さんや先生が言われるように、患者さんは「今、この時」の気持ちを聞いてほしかったのだと思いますよ。マヤ子さんが言われた言葉は間違いではありません。ですが、その後に「何故そう思われるのですか?」「何か不安があるのですか?」などの言葉があれば、もっと患者様の気持ちを引き出す事ができたかもしれません。[ストマ造設に伴うボディイメージの変化]であったのかもしれませんし、[ストマ自己管理の不安]だったかもしれません。

言葉のつながりでもっとメンタル的な援助や手技的な不安の解消が出来たかもしれませんね。

患者様を受け持つ事で、自分の看護観が見えてくると思います。その中で患者様が言ってくれた「頑張って立派な看護師さんになるのよ」の言葉は今のマヤ子さんにとって一番の励ましだと思います。ただその時々の実習をこなすのではなく、振り返り自信につなげて下さいね。

プロフィール

ナースいぶき

南国出身。看護学生時代は学費捻出のため、バイトに明け暮れる毎日。 (恥ずかしながら追試が多かった…(^_^;))
就職後、内科、循環器など、数々の科を経験。現在、仮面ライダーにハマっている夫、泣き虫な4歳の息子、おてんばな2歳の娘、おばあちゃん猫(♀)と暮しながら育児とナース、医療ライター業をこなすパワフルアラフォー。

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