実習悩み相談室 こんな時、あなたならどう考える?

看護学生にとって自分の看護観を形作る重要な時間が「看護実習」。
とくに臨地実習では誰もが苦労や挫折を経験するようです。

この連載は実習での起こったトラブルとその対処方法を紹介します。
いま、この記事を読んでいるあなたならどう考えますか?たくさんの意見の中から自分なりの看護を考えてみましょう。

その他編 CASE5 リハビリ中の患者さんが言語療法士さんの一言でやる気をなくしてしまいました。ふみ(大学2年生)

リハビリ中の患者さんが言語療法士さんの一言でやる気をなくしてしまいました。

初めての実習で、初めての患者さんを担当した時に、患者さんと一緒に言語療法のリハビリに行きました。

しかし、言語聴覚師の先生がすごく怖い先生で、患者さんに、「俺、もうだめだわ…。頭壊れちゃったかもしれない。もうやっていけないわ…」と言われてしまいました。

患者さんと一緒に、楽しみにしてリハビリに行ったのに、先生に強く言われてしまい、患者さんまでやる気を失くしてしまい、本当にどうしていいのかわからなくなってしまいました。

私は、患者さんが退院する前に実習が終了してしまったので、その後に患者さんがどうなったのかはわからないのですが、楽しい日々を過ごせているといいな、ということを強く願っています。

どうやって乗り切ったか

病棟の看護師さんに相談をしました。

患者さんのリハビリ中の状況や言語療法を嫌がっていることを、病棟の看護師さんはほとんど知りませんでした。なので、まずは病棟の看護師さんに相談をしました。

病棟の看護師さんは熱心に相談に乗ってくださり、先生にも話をしてみるね。と言ってくださいました。担当の患者さんは、すぐにはリハビリが楽しくなるということはなかったのですが、段々とリハビリに対する姿勢も変わっていくように感じることができました。

多くの考えが挙がるとより参考になる! 匿名でつぶやいてみよう!(200文字以内)

みんなのつぶやき

リハビリと病棟ってあまり連携とれてないなーと感じます 学生はリハ室にいって、見たことや感じたことを、病棟の看護師さんに伝えるのも大事なことだと思います

実習中、看護師の言葉で傷ついた受け持ち患者さんについてどのように学生が関わればいいかカンファレンスをしました。指導者も参加していて看護師や教員、学生の意見も聞き、やはり情報の共有が必要だと感じました。話してみてよかったのではないでしょうか?

患者さんが悩んでいることを看護師さんにお伝えすることができたのはよかったと思います。なかなか思いを言えない人も多いでしょうから。橋渡しができただけでも学生としていい役割できてると思います。

指導者や教員に報告することが大切だと思います!!

まずは、患者さんに気にしないように伝えること、そして寄り添い励ますことが大事だと思う。病棟の看護師に伝えたことはいい行動だと思う

実習お疲れ様でした。その後の実習を頑張っていることと思います。

患者さんが意欲的にリハビリに臨まれていたのに、言語聴覚士(Speech-Language-hearing Therapist;ST)さんの一言で傷ついてしまったのですね。

質問の文面から、STさんは以前にもほかの患者さんにもきつく言ってきたように感じました。前向きになっていたのに、本当に残念でしたね。患者さんもきっと、その後いろんなことを考えてしまったでしょう。

さて、実習期間中は、患者さんの身体的・精神的負担を把握し、援助していかなければなりません。しかし、ふみさんがSTさんの言葉を聞いた時、もし患者さんが気にしていなかったら、どうしていたと思いますか? 「このSTさんは何てひどいことを言うのだろう」と腹が立っても、そのままにしていたかもしれませんね。

残念なことに、同じ医療従事者にも心ない言葉を吐く人はたくさんいます。そして私たちにそのつもりがなくても、実は患者さんが傷ついてしまっている場合も多々あります。

患者さんと関わるには、患者さんを取り巻くすべてを把握しなければなりません。ただ今回は、看護学生という立場でもしっかりと、受け持ち患者さんの状況を把握し、病棟に報告できてよかったと思います。

学生の時はほかの医療従事者の方と接する機会が少ないです。もし関わったとしても短期間ですし、講義や演習、受け持ちの患者さんを通じて関わることがほとんどだと思います。ただ、病院内の職種の特徴や患者さんとの関わりを知るのも看護学生としての勉強のひとつ。今回のような患者さんを卑下するような言動はあってはならない思いますが、医療従事者の方ももちろん人間ですから、性格や感情があるのはある程度仕方がないことなのかもしれません。

患者さんを守るのも、良い意味で育てるのも看護の力のひとつです。これからも良いことだけでなく、悪いことも見えてくるかもしれません。判断が難しく、時に理不尽なこともあるでしょう。でも、自分をしっかりと持ち、良し悪しの判断ができるようになっていたいですね。

受け持ち患者さんが気持ちよくリハビリに取り組み、笑顔で退院できていることを願っています。これからも頑張ってください。応援しています。

プロフィール

ナースいぶき

南国出身。看護学生時代は学費捻出のため、バイトに明け暮れる毎日。 (恥ずかしながら追試が多かった…(^_^;))
就職後、内科、循環器など、数々の科を経験。現在、仮面ライダーにハマっている夫、泣き虫な4歳の息子、おてんばな2歳の娘、おばあちゃん猫(♀)と暮しながら育児とナース、医療ライター業をこなすパワフルアラフォー。

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