実習悩み相談室 こんな時、あなたならどう考える?

看護学生にとって自分の看護観を形作る重要な時間が「看護実習」。
とくに臨地実習では誰もが苦労や挫折を経験するようです。

この連載は実習での起こったトラブルとその対処方法を紹介します。
いま、この記事を読んでいるあなたならどう考えますか?たくさんの意見の中から自分なりの看護を考えてみましょう。

対患者さん編 CASE14 学童期の男の子を受け持ったのですが…。Bit(大学3年生)

学童期の男の子を受け持ったのですが…。

小児看護実習で学童期の男の子を受け持ちました。

その子はシャイみたいで、年頃だし仕方ないとは思うのですが、病室にいって話しかけても、ゲームやマンガでこちらの問い掛けには見向きもせず、完全無視でした。

何回も話しかけても無視で、まさに独り言を話している感じで、虚しくなり、病室を離れました。

そのことを指導者や先生に相談したものの、あの子はシャイだからねーていうだけで、一緒に病室に訪れてくれようともしませんでした。

めげずに、病室いこうと試みたのですが、やはりあの空間には耐え切れず結局なにもケアできず実習を終えました。

そのため、自分もなんの実習だったのか…という思いもあり、先生指導者の評価としても実習の到達度に達していないため補習となりました。

どうやって乗り切ったか

トラブルの解消はできないままでした

患者と関わる日数も少なかったため、コミュニケーションをうまくはかれなかったことが原因でこのような結果になり、トラブルは解消できなかったパターンです。

どうすればよかったのでしょうか。

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みんなのつぶやき

その気持とてもわかります。実習中って「どうしようもない」ってことがたくさんありますよね。私なら毎日挨拶したり話しかけることを継続して行って向こうが心を開いてくれるのを待ちますね。あと毎日バイタルサイン測定などを行って顔を覚えてもらいますね。

確かに、その空間は耐え切れないかもしれませんが、負担にならない範囲でではありますが近くにいることもケアと考えて、喋らずとも空間を共有します

私も同じような患児を受け持ちました。無視をされたりきつい言葉を言われたりしました。私はどんなにきつく言われても毎日部屋に行き声をかけて気にかけていることを態度で伝えることで少しづつ話をしてくれるようになりました。またケアをしなくてはと焦ると子供も気持ちを開いてくれないので何回もめげずに当たることが大切だと思います。

自分もその子に似たようなところがあったので少し気持ちがわかる気がします。これは難しい問題です。その子の趣味の話を持ちかけるとよいかもしれません。その子の場合だったら漫画やゲームといったところですかね。

辛くても訪室することで患児も徐々に慣れてくると思うので、とにかく訪室して話しかけるといいと思います!わたしも学生です、お互い頑張って行きましょう!

ご相談ありがとうございます。小児実習お疲れさまでした。

さて、今回のお悩みの実習は期間も短く、関わる時間も少なかったとのこと。さらに補習にもなってしまうようでは、後味の悪い実習になってしまいましたね。

小児実習では小児科適応の年齢層が成人看護に比べ限られています。しかし、その対象年齢や成長過程が個別として幅広いため、一概に同じ対応はできません。そのため、成長過程に合わせた個別の対応が成人看護よりも必要となります。さらに、ある程度のコミュニケーションが取れても、理解ができない年齢の患児さんであれば、付き添いの両親とのコミュニケーションが重要となりますし、たとえ理解力が付いてきても、反抗期や思春期と重なっている患児さんであれば、それに合わせた対応が必要になってきます。

小児の毎日はめまぐるしく変わります。毎日学校に行って、お友達とたくさん遊び、好きな物を食べ、家族と一緒に過ごす。ですが入院は、これらがすべて奪われ、自由がなくなります。学童期では特に、これらのフラストレーションが強く精神状態に表れるといわれています。

学童期は小学校入学から第二次性徴までの時期を指し、カテゴリー的には「低学年」「中学年」「高学年」に分けられますね。この3つの区分でも個別性はありますが、心理的特質や特徴、発達段階も変わってきます。

Bitさんが受け持たれた患児さんはおいくつだったのでしょう? 大人を意識してくる時期、まして女性なら構えてしまう時期に差し掛かっていたのでしょうね。さらに、Bitさん自身もコミュニケーションが取れずに意識してしまったことから、患児さんとの距離も広がってしまったのだと思います。

Bitさんのお悩みの中に「めげずに、病室いこうと試みたのですが、やはりあの空間には耐え切れず結局何もケアできず実習を終えました」とありましたが、それが答えのひとつではないでしょうか。

学生の間は実習期間に合わせ、教官の先生や病棟指導者さんが相談し、患者さんの同意のうえ、受け持ち患者さんが選ばれます。

でも、臨床で働くようになったとき、「耐え切れなくて病室には行かなかった」「何もケアできなかった」は通用しませんし、許されません。

もう一歩踏み出す努力で、関わり方も変わっていたかもしれません。

実習は楽しいことばかりでなく、苦く辛い経験もたくさんあります。でも、その時の自分を振り返って見えてくることが、これからの看護に活かされてくると思います。

自信を持って頑張ってくださいね。応援しています。

プロフィール

ナースいぶき

南国出身。看護学生時代は学費捻出のため、バイトに明け暮れる毎日。 (恥ずかしながら追試が多かった…(^_^;))
就職後、内科、循環器など、数々の科を経験。現在、仮面ライダーにハマっている夫、泣き虫な4歳の息子、おてんばな2歳の娘、おばあちゃん猫(♀)と暮しながら育児とナース、医療ライター業をこなすパワフルアラフォー。

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