実習悩み相談室 こんな時、あなたならどう考える?

看護学生にとって自分の看護観を形作る重要な時間が「看護実習」。
とくに臨地実習では誰もが苦労や挫折を経験するようです。

この連載は実習での起こったトラブルとその対処方法を紹介します。
いま、この記事を読んでいるあなたならどう考えますか? たくさんの意見の中から自分なりの看護を考えてみましょう。

対患者さん編 CASE15 絶飲食をしている患児のケアを迷いましたきょろ(大学3年生)

絶飲食をしている患児のケアを迷いました

小児科実習の際、原因不明の膵炎で絶飲食をしている患児を受け持ちました。

絶飲食だけが唯一の治療法となっていました。

良くなったら食べられるということは患児もわかっているのですが、入院も長くなってくるとストレスも溜まり食べたいと大号泣することが多くなりました。

学生として、どのようにどんなケアができたのでしょうか?

どうやって乗り切ったか

視覚的に欲求を満たそうとしました

料理番組を見たり食べ物の載っている雑誌などを見ても、満面の笑みで、そのあとも逆に食べたくなってしまい大号泣ということはありませんでした。

なので、視覚的に欲求を満たそうとして、食べたいものを言ってもらいその絵を描いて、「良くなったらこれ全部食べようね」と、一緒に目標を作りました。

多くの考えが挙がるとより参考になる! 匿名でつぶやいてみよう!(200文字以内)

みんなのつぶやき

私も同じような事例でした。私は受け持ちの患児に対して、食のことから気を紛らわせるためにいろんなベッド上で出来る遊びを提案していました。

食べたいものリストを作って日記のように書く。毎日食べたいものが違っていたり同じだったりと話題にもなるのではないでしょうか。

食べ物のことは避けた方が・・・と思いがちですが、積極的に関わっていくことは患児のためになるのですね。

私なら気の紛れる食と関係ない遊びを一緒にすると思います。体験を読んでそういう方法もあるのだと思いました。

私ならプリパレーションでわかりやすく患児に説明したり、他のことをして気持ちを紛らわすと思います。

実習お疲れ様です。ご質問、ありがとうございました。

もう小児科実習は終わりましたか?

さて、「入院」は小児にとって、「お家での生活から離れる」「お家に帰れない」だけではなく、日常生活が一変してしまうことから、年齢よりも精神的行動が退行してしまう場合もがあります。

それに、「元気になるため」「早く良くなって、お家に帰るため」の治療や制限も、患児にとってはただ苦痛なだけです。そのため、時に年齢だけでなく、身体的、精神的な成長発達過程も重要視しなければなりません。

食べることが楽しみな子供にとって、絶食はとてもつらかったのではないかと察しますが、きょろさんと一緒に料理番組を見たり、食べ物の載っている雑誌などを見ても、泣いたりしなくなったのは、「良くなるために今は食べずに我慢する」という今の状況を理解できたということでしょう。

受け持たれた患児さんの年齢や精神年齢にもよりますが、この関わりは良かったのだと思いますよ。

また、子供にとって食べること(食事・おやつなど)は日常生活の一つであると同時に、楽しく待ち望んだ時間でもあります。ただでさえ入院で日常生活が一遍するのに、今までできた食べることができない状況になるのは「我慢」を強いられ、ストレスが大きいもの。ストレスの解消法として「気を紛らわす」看護も必要になりますので、そういったところを考えることも大切ですね。

小児病棟ではさまざまな疾患を抱え、頑張っている患児がたくさんいます。小児看護実習を通して、小児看護の特性や看護の視野、看護の大切さを学ばれたのではないでしょうか?

これからきょろさんの実習が進む中で、色々悩んだり、考えたりすることでしょう。ですが、それが看護の第一歩であり、患者さんに歩み寄ることで見えてくることがたくさんあります。

これからも頑張ってくださいね。応援しています。

プロフィール

ナースいぶき

南国出身。看護学生時代は学費捻出のため、バイトに明け暮れる毎日。 (恥ずかしながら追試が多かった…(^_^;))
就職後、内科、循環器など、数々の科を経験。現在、仮面ライダーにハマっている夫、泣き虫な4歳の息子、おてんばな2歳の娘、おばあちゃん猫(♀)と暮しながら育児とナース、医療ライター業をこなすパワフルアラフォー。

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