実習悩み相談室 こんな時、あなたならどう考える?

看護学生にとって自分の看護観を形作る重要な時間が「看護実習」。
とくに臨地実習では誰もが苦労や挫折を経験するようです。

医療行為として過ちは絶対にあってはなりません。看護行為でも、それは同様です。患者さんの個別性、疾患、その時々の状況により看護行為は変わってきます。もちろん、メンタル面でのサポートも!
1つのトラブルケースとその対処方法を「患者さん」「看護師」「チームメンバー」「etc…」の4種類に分けて紹介します。そしていま、この記事を読んでいるあなたならどう考えますか?たくさんの意見の中から自分なりの看護を考えてみましょう。

対看護師さん編 CASE7 指導者さんに行いたい援助を「必要ない」と言われてしまいました。ぴょん(大学3年生)

指導者さんに行ないたい援助を「必要ない」と言われてしまいました。

礎看護学実習でのことです。

私が受け持ったのは、糖尿病の患者さんでADLも自立していて認知症もなく血糖コントロールと糖尿病の教育目的で入院して5日目の方でした。

実習の初日に電子カルテから以前の情報収集を行ってから足の状態についての情報が書かれていなくて、コミュニケーションをとることと新しい情報を得るための目的もかねて患者さんとたくさん話をしたのですが、そこで対象者さんが

1『数十年年ぶりに病院にかかったこと』

2『病気は放っておけば治るんだから糖尿病も治ると思ってます』

3『週5〜6回のスポーツが趣味で楽しみなんです』

4『右足だけがずっとしびれるのが気になっていて、看護師さんに言ってるんだけど何もなくて心配なんです』

5『今まではメガネなくても見えてたけど1年ぐらいで全然見えなくなった』

6『本当は今すぐにでも運動がしたい』

7『足が冷えて全然眠れない』

との発言があり、上記の事を看護師6年目の男性の指導者さん(受け持ち看護師はその指導者さんでした)に糖尿病足病変の可能性があるのではないかという事と糖尿病は治るという事で誤った知識を持っていることを伝えました。
このとき、指導者さんは軽く聞き流していました。

そして、次の日の行動計画に足浴の援助を行うと告げたのですが指導者さんから
『この患者さんはADLが自立してないわけじゃないよね?完全に自立しているのに足浴して足の観察をする必要があるの?それをしてどうなるの?』と言われました。
そこで私は、患者さんの楽しみが運動することであること、病院に通う習慣がないため足病変に気付かず壊死してしまうかもしれないと考えたこと、実際に目で見た時に疥癬・肥厚・乾燥が見られ、そうなると最悪の場合切断の
可能性があり、自分の足で十分に運動が出来なくなると考えたこと、足が冷えて眠れず睡眠サイクルが崩れているため、観察と血液循環をよくするために足浴の援助を行い観察をしたい、と告げました。

しかし指導者さんからは、準備室に呼ばれ『ADLが自立してるからしなくていいって言ってる意味わかってる?』と大声で言われました。


わたしの考え方や態度が悪かったのでしょうか?

ご意見よろしくお願いします。

どうやって乗り切ったか

最終的には、援助を行うことができました。

引率の先生と同じグループのメンバーに相談して、やはり必要であるという答えになりもう一度指導者さんに相談したところやはり、必要ないということでした。

そこで、病棟の師長さんに相談をしたところ、そこまで勉強しているのならやって良いですよと言われたので、師長さんに見てもらいながら援助を行いました。
その結果、足病変の初期症状が担当の医師にも認められ、皮膚科の受診して翌日から毎日の足浴と塗り薬の処方が決まっていました。

そのため、その後は毎日足浴の援助と観察を行うことができました。

多くの考えが挙がるとより参考になる! 匿名でつぶやいてみよう!(200文字以内)

みんなのつぶやき

きちんとした根拠をもって行なうのはほんとに大切だと思う。指導者の方はいろいろな方がみえると思うので、ほかの看護師の方に相談してみたという対策を取ったのはとてもいい判断だと感じました。

指導者さんがADLがと繰り返しいっているとすると、患者さんに足の観察の仕方を教育するという援助でもよかったのかも?

この場合、看護師さんも悪いと思いますね。困った時は担当の教員や、看護師長さんに相談してみるのもいいかもしれません。

根拠をもってケアの要望をしたのにこんなこと言われるとなえますね。。。受け持ちがだめなら学生指導や師長に相談しましょうね

諦めないでうったえる

過度に気にしない

病院生活での慣れない生活。労いを込めて行いませんか?と促す

本当に正しいと思うことならば諦めずに訴える。もし担当看護師さんに否定されても、疑問が残るならば他の人に意見を求める。大事なのは如何に患者さんを想い行動に移せるか。もし自分が本当に誤っていて看護師さんや先生に注意されたとしても、それは無駄ではないはず。

私はコミュニケーションの関わりだけでアセスメントし援助を考え、また何を言われても自分がその患者さんにさせてあげたいという気持ちを大切にしていたのが良い方向につながったと思います。後になり早期発見出来て良かったですね。

学生だからわかることってありますよね!患者さん1人1人のずっとみてられますから。あたしも、積極的にケアを計画しようとおもいます

グループメンバーとの話し合いは大切だと思います。不安に感じたことは先生にすぐ伝えることが良いのではないでしょうか

指導者さんに必要ないと言われてもめげずに主張できたのはきちんと観察してアセスメントできたからだと思います。私もぴょんさんのような姿勢を持ちたいとおもいました。

ご質問ありうがとうございました。
そして、ぴよんさん、実習お疲れ様でした。

基礎実習、初めて出た臨床の場は緊張と不安の連続だったと思います。

今回、受け持った糖尿病(DM)の患者さん。
ぴょんさんはぴょんさんなりの視点で看護計画、行動計画を立てられたと思います。
この患者さんの性別、年齢、家族背景はどの様なものだったのでしょうか?
「認知症はない」との事から、ご高齢の方だったのかな…と考えながら、それも含めてご回答させていただきたいと思います。

ADLには問題なく、教育目的と血糖コントロールのための入院5日目。
ここで、入院5日目と言うことから、ぴょんさんが受け持たれる前までには糖尿病の教育指導は進んでいると思われます。
そのため、ADLも含め、退院後の日常生活を重視し、ぴょんさんに託されたと思います。

糖尿病の下肢病変、特に足指病変は進行が早く、初期の観察、予防、悪化の防止が重要となります。
糖尿病の病態生理、症状をよく学習し、患者さんの観察が出来た事は素晴らしい事だと思います。
本来ならば、病棟の受け持ち看護師が入院当時、アナムネに加え、データだけでなく、全身状態の観察を行っていれば、足指の変化にも気がついたことでしょう。
ですが、それがなされていなかった。
とても良い視点で患者さんを観察できたと思います。

指導者の方は教育目的のためであるために、日常生活の援助に重点を置きすぎたのでしょうね。
そのため、行動計画の本来の意図が否定されてしまった。
悔しかった事と思います。
ですが、結果、患者さんにとって必要な医療処置と予防が認識されたことは、本当に良かったと思います。
それだけ現在の病状だけでなく、今後の悪化も含めて考え、疾患について学習し、行動計画を見直されたのでしょうね。
頑張りましたね。

学生の立場としては、長い期間同じ患者さんに携われる事も出来ず、期間も期限もあります。
でも受け持ちになった以上、自分の評価、学習だけでなく、患者さんの事を考えることでしょう。
その姿勢や取り組み方は、これから本実習になっても続けて行ってほしいと思います。

学生はとても弱い立場にあります。
私も学生時代、本当にままならないことに行きどうりを感じたり、指導者さんとの意見の食い違いに悩んだりしました。
ですが、きちんと自分の意見を言えること、そして言うだけでなく、根拠を踏まえた学習をすること、何より患者さんの全体像を把握することで、色々なことが見えてくると思います。
そして、それを伝えること、大切なことです。

これからも色々な患者さんに関わることで、同じような思いをすることもあるでしょう。
ですが、患者さんの意見、背景を含め、援助していける様、目と技術、そして学習を怠らず励んでくださいね。
頑張ってくださいね。
応援しています。

プロフィール

ナースいぶき

南国出身。看護学生時代は学費捻出のため、バイトに明け暮れる毎日。 (恥ずかしながら追試が多かった…(^_^;))
就職後、内科、循環器など、数々の科を経験。現在、仮面ライダーにハマっている夫、泣き虫な4歳の息子、おてんばな2歳の娘、おばあちゃん猫(♀)と暮しながら育児とナース、医療ライター業をこなすパワフルアラフォー。

バックナンバー

対患者さん編
対看護師さん編
対チームメンバー編
その他編